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» 2019年01月09日 07時00分 公開

長谷川秀樹のIT酒場放浪記:成功の可能性よりロマンや面白さでチャレンジしたい――ワンファイナンシャル創業者・CEO 山内奏人氏(後編) (2/4)

[やつづかえり,ITmedia]

どうやったらこんな青年が育つのか……両親の教育方針は?

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長谷川: ご両親はどんな教育方針? どうやったらこんな青年が育っちゃうのか、世の中の親はみんな聞きたいはずですよ。

山内: 普通の親ですよ。この前、病院の待合室で手に取った『プレジデント』に載っていたサラリーマンがうちの親と年齢も家族構成も年収も同じで、うちは典型的なサラリーマン一家なんだと思いました。

長谷川: 親が経営者、というわけではないんですね。ご兄弟は?

山内: 兄貴がいます。普通の大学生です。

長谷川: じゃあ、弟だけ変わってるということですか。

山内: そうですね。僕は小学生の時に不登校気味だったんです。最近知ったことなんですけど、その頃に兄が母親に対して「勉強は俺が頑張るから、奏人は好きにさせてやれ」って言ったらしいんですよね。結果、兄貴はいわゆるエリートコースを歩んでいて、僕は割と自由にやっています。

長谷川: お兄さんはいわゆるエリート、一般的な世の中から見ても「いいね」と言われるコース。片や弟は破天荒で、六本木で会社やってるという、ある意味両極端ですよね。どうしてそうなったんですかね。

山内: まあ、普通にサラリーマンをやってきた親からすると、多分、僕が考えていることは理解はできないと思いますよ。それでも、僕の立場になって「どうしたいの?」としっかり考えてくれて、やりたいことを尊重してくれる親です。

長谷川: ちゃんと統計をとったことはないけど”蛙の子は蛙”という傾向はあって、起業する人は親がサラリーマンじゃないことが多いですよね。それに、自分がサラリーマンで子どもが「起業する!」なんて言い出すと、心の奥底で自分の人生を否定されたような気がするから反対する――みたいな話もありますよ。でも、そうじゃなかったと。

山内:  父親からは、「俺以上に稼げるようにならないとダメだぞ」と言われた記憶があります。自分より上に行ってほしいというのは、もしかしたらあったのかもしれないですね。

引きこもりがちな子どもが起業家になるまで

長谷川: 子どもの頃はどんな感じでした?

山内: 一人遊びが好きでした。幼稚園の頃は、他の人とコミュニケーションすることに純粋に興味がなかったから、ずっと本を読んだりあやとりをしたりしてました。それから小学校前半は、基本的には馴染めなかったです。

長谷川: 馴染めない?

山内: 幼稚園までは、何ていうのかな……、笑っていれば褒められるみたいな環境だったのが、小学校に入ってから急にみんなピシッと机を並べて勉強する、みたいな環境に馴染めなかったのかな。それで、保健室登校とかしてました。

長谷川: それが、ベンチャーかいわいに出入りするようなアクティブな子になったのは、どうしてなんですか?

山内: やっぱりプログラミングが、僕の中でのアイデンティティーになって、それで自信が持てるようになった、というのはあると思います。

長谷川: どういうきっかけで始めたの?

山内: 家にあるPCを勝手に使っていい状況だったので、WordやExcelをやったり、アニメを作ったりしていたんですけど、つまらなくなっちゃってプログラミングを始めたって感じです。

長谷川: インターネットとつながってから生まれた世代ですか?

山内: つながってから生まれた世代なんですけど、僕のPCはなぜかつながってなくて。

長谷川: マジですか、それはすごいですね。プログラミングは本を見ながら独学ですか?

山内: 本を買うお金もなかったので、近所の図書館で本を借りてひたすら読んでました。

長谷川: 小3、小4で図書館から本借りてきてプログラミング始めちゃいますかね?

山内: 始めちゃったんです(笑)。引きこもってて暇だったから、図書館で本棚に並んでいるのを片っ端からやっていったんです。だいたい左の方にWordとかExcelとかの本があって、その次がアニメーション作りみたいなので、右の方にプログラミングの本があったので……。

長谷川: それで最終的にプログラミングにハマったと?

山内: そうですね。

長谷川: 小学校の方はどうなったんですか?

山内: 途中で担任になった先生が僕としっかり向き合ってくれて、例えば「週に1回だけでも教室に行けるようにしよう」みたいなところから始めて、時間をかけて学校に馴染めるようにしてくれました。それ以降は普通に行けるようになりました。

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