「ウチの社員はITリテラシーが低すぎて、Windows 10の運用はムリ」 それって本当ですか?横河レンタ・リースの「Win10運用マスターへの道」(11)(1/3 ページ)

2019年になり、いよいよWindows 7のサポート終了まで1年を切りました。今回はこれまでの記事を振り返りつつ、移行に関してよく聞かれる疑問や悩みに答えていきます。

» 2019年02月04日 08時00分 公開
[松尾太輔ITmedia]

 こんにちは。横河レンタ・リースで、ソフトウェアの製品開発を担当している松尾太輔です。

 年が明けて、いよいよWindows 7のサポート終了まで1年を切りました。2019年1月15日に日本マイクロソフトの平野社長が記者会見を開き、改めてサポート終了を告知するとともに、サポート終了後はセキュリティ更新プログラムも提供されなくなるため、「セキュリティの脅威に無防備となり、社会の変化にも対応しづらくなる」とリスクを訴えました。

 とはいえ、なかなか移行が進んでいないのも事実です。実際、日本マイクロソフトは、2018年12月時点で法人向け市場で1600万台、個人向け市場でも1100万台のWindows 7 PCが稼働していると推計しています。その理由はどこにあるのでしょうか?

photo StatCounterによる全世界におけるWindows OSのシェア調査。2018年12月時点でも約35%がWindows 7、約9%がWindows 8(8.1含む)のPCが稼働しているという

Windows 10への移行が、遅々として進まない理由

 Windows XPからWindows 7への移行、そして今回のWindows 7からWindows 10への移行が抱える問題は全く異なります。Windows 7への移行時に課題となったのは、主にアプリケーションでした。コンピュータの普及期において、アプリケーションはかなり適当に作られていたこともあり、多くのアプリケーションが改修を余儀なくされたのです。

 Microsoftは「Windows 7で動くアプリケーションのうち96%は、Windows 10でも問題なく動作する」としています。この話からも分かる通り、Windows 10への移行に当たって、アプリケーションの改修が必要なケースは少ないでしょう。移行が遅々として進まない理由は、アプリケーションではなく、運用を含めたPCの在り方そのものが変わってしまう点にあります。

 繰り返しになりますが、Windows 7のサポート終了まであと1年。もう時間はありません。2019年の干支、猪のように真っすぐ、そして最短で「Windows 10への移行」を進める必要があります。

 今回は、これまで掲載してきた記事を振り返りつつ、移行に関してよく聞かれる疑問や悩みに答えていきます。これから移行を始めるに当たり、押さえるべきポイントはどこか、そして、忘れていることがないかをご確認いただければ幸いです。

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