――今回の企画は、いつごろから動いていたのでしょうか?
関さん: 前回のATM型貯金箱の反響を受けて、すぐに業者さんとは話をし始めたので、2年以上かかっているという認識ですね。この他の企画も常に5〜10種類が動いています。中には、3〜4年継続して企画していても日の目を見ないものもありますよ。
今回の企画については、検討を重ね、やっと形が見えてきた2018年の夏ごろに2月号のふろくにすることを決めました。ただ、そこからも苦難の連続でした。カード、タッチ、暗証番号という操作の順番が逆でも空いてしまうという不具合を直したり、ギミックを工夫したり。さまざまな調整を重ねて、今の形になっています。
筒井さん: ちゃおは、ある特定の年齢層の女児をターゲットとして、かなりの部数が出る雑誌なので、たとえふろくであっても不具合は許されません。後は触ってもらったときの“感触”も重要。ボタンを押す感覚や、押したときに「何かが解除された」感覚と雰囲気。バネの強弱もしっかりチェックしています。
関さん: 解除されたとき、ちゃんとトレイのロックが均等に外れ、バランスよくせり出してくる点も気を遣いました。小学生相手ですから、いろんなタイプの押し方が想定されます。分かりやすく、押したのか、押していないのかが分かるようにしました。
筒井さん: 2015年にATM貯金箱をふろくにしたときは、1年で一番売れました。今回もおそらく、それに近い結果が出ると考えています。ちゃおは一定の母数が読者として継続して購読してくれていますが、お年玉をもらえる年始や冬休みなどに、さらに新しい読者が来ます。ふろくで興味を持ってもらい、本誌の漫画を読んでもらうきっかけになってほしいですね。
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