2018年の国内AIシステム市場は、デジタルトランスフォーメーション(DX)によるAIシステムの活用が進むことから、市場規模が倍増し、前年比91.4%増の532億円と推計。2019年以降も継続的に拡大を続け、2023年には3578億円に達するという。一方、AI人材不足など、市場成長の阻害要因も存在するという。
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IDC Japanは2019年5月21日、国内AIシステム市場の2018年の実績と、2018〜2023年の予測(エンドユーザー支出額ベース)を発表した。
なお、IDCでは、AIシステム市場を「自然言語処理と言語解析を使用して質問に応答し、機械学習をベースとしたレコメンデーションとディレクションを提供することで、人間の意思決定を補助/拡張する技術」として定義している。
AIシステム市場の中で、AIのコンピューティング能力を提供するサーバと学習データを蓄積するストレージで構成される「ハードウェア」の2018年の支出額は、前年比119.8%増の142億円で、市場全体の26.6%を占めることが分かった。
また、AIシステム構築のためのコンサルティングやアウトソーシングで構成される「サービス」は、前年比87.2%増の200億円で市場全体の37.5%を占め、さらにAIのコア機能を提供するAIソフトウェアプラットフォームとAIアプリケーションで構成される「ソフトウェア」は、前年比78.6%増の191億円で市場全体の35.9%を占めた。
結果として、2018年のAIシステム市場全体は、前年比の91.4%増の532億円と推定。IDCでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、企業の内部環境の変革におけるAIシステムの利用が進み、PoC(概念実証)から実システムへの適用が広範囲に展開されたことや、AI機能のアプリケーションの組み込みが進んだことなどから、市場規模が倍増したと分析している。
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