Zoomのセキュリティ問題はなぜ「修正だけでは済まない」のか 脆弱性の“捉え方”から解説しよう半径300メートルのIT(1/2 ページ)

テレワークに多くの企業が移行する中、Web会議でおなじみになりつつある「Zoom」の脆弱性が話題になっています。どんなアプリにも脆弱性は付き物で、基本的に修正、アップデートすれば解決する――はずなのですが、今回はセキュリティ記者として見過ごせない問題が出てきたので、解説します。

» 2020年04月07日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 2020年3月末から、日本では一気にテレワークが浸透し始めました。そんな中、ものすごい勢いでビジネスパーソンに利用されているツールが「Zoom」です。私自身も複数の打ち合わせをWeb会議で実施しましたが、いまのところその全てでZoomを指定されました。大学のオンライン授業にも利用可能ということもあり、職種や規模に関係なくZoomが注目されています。

 なぜここまでZoomが注目されたのか、直接の要因は正直よく分からないのですが、ここまで多くのユーザーに広がるアプリの特徴は「誰かが使い始めると、そこから芋づる式にいつの間にか広まっている」という点かもしれません。ユーザーが急増する様子に、私は初期のLINEを思い出しました。

 さて、急速に広まったZoomですが、現在セキュリティの問題で厳しい視線を向けられています。それでもZoomを使い続けたい読者や、使い続けて問題ないかどうか迷っている読者に今お伝えできるメッセージは「今表面化しているリスクをしっかり把握すべきである」ということ。もっとかみ砕いてお伝えすると「今は使わない方がいいのでは?」かもしれません。

今回の騒動に学ぼう 「悪意のない脆弱性」と「悪意のある脆弱性」の見分け方

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