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» 2020年11月13日 07時00分 公開

コロナ禍のDXを支える「ソフトスキル」を見直そう【前編】:「IT人材がいない」を言い訳にしていないか? DXを諦めそうな企業に伝えたいこと

DXが重要性を増す中、その実現を支える要素としてITスキルに注目する企業は多い。IT人材の不足に悩み、DXに難しさを覚えるという企業もあるだろう。しかし、ベンダーの立場で企業のIT導入に40年関わってきた筆者は、DXを支える重要な要素として、多くの日本企業が抱える”あるスキル”を挙げる。

[河村浩明,ソーラーウインズ・ジャパン]

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 人や物の移動が制限されたコロナ禍において、企業は事業継続に向けた模索を多方面で続けている。テレワークを含めた従業員の柔軟な働き方や、新たな営業スタイルなどもその一部だ。

 2020年4月の緊急事態宣言発令時には、政府が出勤者の7割削減を要請したことで、急きょテレワークに取り組む企業が増えた。当時はあくまで「一過性のもの」として対応したケースも多かったようだ。しかし、7月から再び感染拡大の傾向が続いたことから「ウィズコロナ」を前提とした中長期的な施策が必要なことが明らかになった。

 日本では数年前から、いわゆる「2025年の崖」問題などを通じて、デジタルトランスフォーメーション(DX)の遅れがさまざまなところで取り上げられている。コロナ禍において、デジタルを活用したビジネスそのものの変革について、必要性を痛感した企業もあるようだ。

 ITRが2020年5月に発表した調査結果によれば、政府による2020年4月7日の緊急事態宣言発令に伴う経済活動の自粛が自社のIT戦略の遂行(デジタル化の進展)にどう影響したかについて、企業のIT戦略は「大いに加速すると思う」が27%、「やや加速すると思う」が44%となり、合計で全体の7割以上が加速する要因になると回答した。新型コロナウイルスによって企業活動におけるITの重要性が再認識されている。

 筆者は現在ITシステムの運用管理支援製品などを扱うSolarWindsの日本法人、ソーラーウインズ・ジャパン(以下、ソーラーウインズ)のカントリーマネージャーを務めている。筆者自身は40年以上エンタープライズITの業界に身を置いている。個人的には、SolarWindsがエンドユーザーであるITプロフェッショナルの声を現場から吸い上げ、その課題解決に徹する企業だと感じている。

 今回、DXの本質とは何かを改めて考えてみると、DXという言葉などまだなかった頃から、デジタルを活用してビジネスを劇的に変革している企業は存在した。筆者の記憶にある限りでも、1990年代後半、ようやくインターネットを介したサービスが台頭してきた頃に、既に先を見据えて先進的な高性能かつ大容量のデータベースやストレージを導入する企業や、ビジネスモデルそのものの転換を試みている企業はあった。

 本稿は「昨今の世界的なパンデミックを機に、日本企業が本格的にDXを推進するために必要なこととは」というテーマについて、筆者自身がこれまで感じてきた日本企業の組織的体質における課題やお客さま、パートナーから得た情報などを通じて考察したい。

DXを諦めるのはまだ早い ITに自信がない企業にこそ見直すべき、社内に眠るスキル

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