セールスフォースのAIとTableauの分析機能を統合「Tableau CRM」はどこでどう使える? 幹部が語るメリットと今後

Salesforce.comの分析機能「Einstein Analytics」をTableauのプラットフォームに統合して改称した「Tableau CRM」について、日本で記者会見が実施された。両製品の分析機能やBI機能を生かした統合の構想とメリットは、具体的にどのようなものなのか。

» 2020年11月26日 14時13分 公開
[阿久津良和ITmedia]

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 CRM(顧客関係管理)を手掛けるセールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)およびBIソリューション「Tableau」を提供するTableau Software(以下、Tableau)は2020年11月24日に記者発表会を開催し、新製品「Tableau CRM」の提供計画について明らかにした。

 両社それぞれの本社に当たるSalesforce.comおよびTableauは、同年10月6日にSalesforceの人工知能(AI)「Einstein AI」を使ったデータ分析機能「Salesforce Einstein Analytics」(以下、Einstein Analytics)をTableauと統合し、新たに「Tableau CRM」に改称すると発表していた。

 セールスフォースの林 淳二氏(マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアディレクター)は記者発表会の冒頭で、コンサルティング企業であるマッキンゼー・アンド・カンパニーが2018年に発表した分析結果を引用し「10億ドル以上の売り上げがある1000社中、92%が大規模分析に失敗している。われわれは『Salesforce Customer 360』のアナリティクス機能でデータ分析型ビジネスへの移行をサポートしてきた」と話し、データ分析の重要性を強調した。

 林氏は、Tableau CRMについて「Tableauが持っていた視覚的な分析機能や検索機能と、AIを生かしたEinstein Analyticsの分析機能を統合した」と話した。

 「Tableauとの統合が(データ分析型ビジネスを)後押しする。今後は(統合ソリューションである)『MuleSoft』向けのTableauコネクターや(市場活動の意思決定を支援する)『Datorama』とTableauのライブコネクターの活用を進め、Salesforce.comの各クラウド製品と『Tableau Dashboard Starters』との連携強化を目指す」(林氏)

セールスフォースの林 淳二氏(マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアディレクター)

TableauとSalesforceのAI、機能の統合による多様なメリットとは

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