日本のセキュリティ対策は遅れているのか? 「警察白書」で学ぶサイバー脅威の今半径300メートルのIT

警察庁から2021年版の「警察白書」が公開されました。高度化したランサムウェアやテレワークを標的にしたメール詐欺などが近年では注目を集めていますが国家はこれらに対してどのような対策を講じているのでしょうか。

» 2021年07月27日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 警察庁は2021年7月20日、2021年版の「警察白書」を公開しました。同資料は特集で「サイバー空間の安全の確保」が組まれており、現在のインターネット脅威を端的にまとめています。

 これによれば、2020年に検挙した不正アクセスのうち、セキュリティホールを標的にした攻撃はわずか9件で、その他576件は、何らかの手段でパスワードを盗み不正利用する「識別符号窃用型」でした。不正アクセスの目的のほとんどは、インターネットバンキングでの不正送金をはじめ、金銭に直結するものであることも分かります。

2020年に検挙された不正アクセスの概況

サイバーテロはすぐ近くまで来ている

 警察白書はコラムも充実しており、これだけでも役に立つはずです。個人的に気になったのは「サイバーテロ」や「サイバーインテリジェンス」に関する記述です。

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