さまざまな社会課題をDXでどのように解決できるか。この問題に対し、NTTデータが「異なるDXの掛け合わせ」によって解決策を見いだす方向性を示した。その内容が非常に興味深かったので取り上げて考察したい。
「異なる分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)を掛け合わせることによって、生活者にとって価値あるインベンション(発明)を生み出していきたい」
NTTデータの茅原英徳氏(常務執行役員 公共・社会基盤分野副担当 公共統括本部長)は、同社が2021年9月17日にオンラインで開催したプライベートイベント「WinActorラウンジ2021」の主催者講演でこう切り出した。同氏は「生活者にとって価値あるインベンションを生み出すことは、社会的価値をリ・インベンション(再発明)することにつながる」とも説いた。
この講演での茅原氏の「異なるDXの掛け合わせ」についての話が非常に興味深かったので、今回はこの内容を紹介しながらDXの最先端を探ってみたい。
茅原氏は「DXの真価は顧客価値のリ・インベンションにある」と明言した上で「企業におけるDXの取り組みは、これまではともすればITを駆使することに傾注した『IT目線のDX』になりがちだったが、これからは『生活者目線のDX』で真の課題を解決するという考え方に切り替えないといけない」と説いた。
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