企業のクラウド利用が急増する昨今、IaaS市場をけん引するハイパースケーラーたちは、シェア拡大を目指して熾烈な競争を続けている。市場シェアではAWSやMicrosoft Azureの後手に回る「Google Cloud」に「勝ち筋」はあるか。
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「Google Cloud」はIaaS(Infrastructure as a Service)市場のシェア獲得に向け、マルチクラウドアプローチを推進している。マルチクラウドアプローチによる新規顧客は同社に新たな収益をもたらし、各IaaS独自の機能を求める顧客へのアピールにもつながる。
同社は年次カンファレンス「Google Cloud Next」で、ファストフードチェーンのWendy'sや米国の大手食品会社General Mills、エネルギー企業Siemens Energy、郵便、物流を担う多国籍企業Deutsche Post DHL Groupとの取引開始を発表した。
Wendy'sは「未来のスマートレストランを作る」ためにGoogle CloudのML(機械学習)を含むAI(人工知能)に注目している。優先クラウドパートナーとしてGoogle Cloudを選択したGeneral Millsにとって、ベンダーのテクノロジーはカスタマーエクスペリエンスに予測機能を追加するのに役立つ。
多くの企業にマルチクラウドが広がる中、各プロバイダーはシェア獲得のため勝負に出ている。Gartnerのリサーチバイスプレジデントであるシド・ナグ氏は「他のIaaSベンダーが市場を支配する中、Googleは競争力を強化するため常にマルチクラウドの推進してきた」と述べる。
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