一方、中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは法定通貨のデジタル版である。国の金融政策、財政政策にまで大きく影響する存在だ。ごく一部の国は、すでに中央銀行デジタル通貨の利用を開始している。バハマの「Sand Dollar」、中国の「デジタル人民元」、ナイジェリアの「eNaira」がある。またカンボジアの「Bakong」は、カンボジアの中央銀行が運用するモバイル決済サービスである。
これらの先行事例はあるが、日本を含む多くの先進国は中央銀行デジタル通貨に対して慎重な態度を取っており、具体的な予定は各国とも未発表だ。
ざっくり言って、日本のような経済規模が大きな国にとって中央銀行デジタル通貨(CBDC)は産業界の要請に応える便利なツールと言うには「重たすぎる」存在だ。
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