豊田氏が考える理想の将来とはどういうものなのだろうか。「再生可能エネルギーが基幹電源となることで、エネルギーが良い意味で『価値のないもの』になることだ」として、誰でも節約を意識することなく無制限にエネルギーを使える世界を挙げた。
しかし、現状はその状況とは遠いところにある。このギャップを埋める手段についてどう考えるのか。「企業が事業で利用する電力を100%再エネとするRE100は現実的には無理なので、再エネと火力とのミックス――特にLNG(液化天然ガス)火力発電所をいかに維持するかが重要だ」と言う。
再エネの最大限の活用を目指す企業のトップの発言として意外な気もするが、「再エネが“独り立ち”してベース電源となる未来が訪れるまで、発電量にムラがある“暴れん坊”の再エネの凸凹をならす火力発電の役割は重要だ」とその理由を語る。
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