“日本の”ITサービスベンダーをパートナーに選んで大丈夫?――NEC社長に聞いてみたWeekly Memo(1/2 ページ)

日本のITサービスベンダーをパートナーに選んで大丈夫か――DXに取り組み始めた企業から聞こえるこんな声にどう答えるか。NECの森田隆之社長兼CEOに聞いた。

» 2022年07月04日 13時30分 公開
[松岡功ITmedia]

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 「日本のITサービスベンダーをDX(デジタルトランスフォイーメーション)の共創パートナーに選んで大丈夫か」

 筆者はDXに取り組み始めた企業から、こう尋ねられることがたびたびあった。さまざまな業務システムの構築や運用を担うITサービスベンダーは、これまで多くの企業のIT化を実現してきた。ただ、そうした企業の間で「ITサービスベンダーにDXの支援を仰いでいいのか」という不安があるようだ。

 企業がそんな不安を抱くのは、クラウドやAIなどの新しいデジタル技術を使って経営改革を進めるDXのケイパビリティやノウハウがITサービスベンダーにあるのか、DXはユーザーとベンダーの「共創」による推進が求められる中でITサービスベンダーが「頼れるパートナー」となり得るのかといった懸念があるからだ。さらに、新しいデジタル技術の多くが海外企業が開発したものという中で、「“日本の”ITサービスベンダーをパートナーに選んで大丈夫か」との声も耳にした。

 こうした声に日本のITサービスベンダーはどう答えるのか。その代表格であるNECの経営トップ、森田隆之氏(社長兼CEO)にインタビューする機会を得たので、ITサービス産業の構造変化を見据えた話を聞いた。以下、一問一答形式(敬称略)でお届けする。

Photo 筆者のインタビューに答えるNECの森田隆之氏(社長兼CEO)

ITサービスベンダーも歓迎する企業の内製化の動き

――国内IT市場でDXニーズが高まる中、ITサービス事業にはどんな変化が起きているか。

森田:私が実感しているのは、お客さまのビジネスにおける成果がこれまで以上に求められるようになったことだ。これまでは成果を生み出すためのシステムを構築し、運用する段階までいけば、その方法論がお客さまに提供する商品価値となっていたが、今はそれによって目的とする成果がきちんと得られたかどうかが商品価値になっている。

 例えば、企業のIT利用形態として「オンプレミスを継続するか」「クラウドに移行するか」、あるいは「両方を併用するハイブリッド環境にするか」といった議論があるが、これはあくまでも方法論だ。最も重要なのはお客さまが目的とする成果を得ることであり、ITの仕組みはその実現に向けて確実性の高い方法を選べばよい。

――なぜ、ITサービス事業の商品価値がそのように変わってきたのか。

森田:ITが企業経営に大きな影響力を及ぼすようになってきたからだ。

――ITサービス事業の中身がそのように変化する一方、企業ではDXに向けて内製化によってデジタル武装を図る動きが出てきている。そうした動きの中で、NECをはじめとしたITサービスベンダーはどのような役割を担っていくのか。

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