CVSSは9.8 Ciscoのアンチウイルスエンジン「ClamAV」に脆弱性、急ぎ対処を

アンチウイルスエンジン「ClamAV」に「緊急」の脆弱性が見つかった。CVSSスコア値は9.8と発表されている。ClamAVを使用しているCisco製品にもセキュリティアップデートが必要のため、急ぎ対処が求められる。

» 2023年02月21日 08時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 Cisco Systemsは2023年2月15日(現地時間)、同社のブログでオープンソースソフトウェア(OSS)のアンチウイルスエンジン「ClamAV」に複数の脆弱(ぜいじゃく)性が存在すると伝えた。

 脆弱性のうち1つは深刻度「緊急」(Critical)に分類されており注意が必要だ。ClamAVを利用しているCisco製品についても同様にキュリティアップデートが提供されている。

Cisco SystemsはClamAVに複数の脆弱性が存在すると伝えた(出典:Cisco SystemsのWebサイト)

CVSSは9.8 急ぎ対処を

 Cisco Systemsが報告した脆弱性は以下の通りだ。

  • CVE-2023-20032:HFS+ファイルパーサに存在するリモートからコードが実行可能な脆弱性。共通脆弱性評価システム(CVSS)スコア値は9.8で深刻度「緊急」に分類される
  • CVE-2023-20052:DMGファイルパーサに存在するリモートから情報窃取が可能な脆弱性

 脆弱性を修正したバージョンは以下の通りだ。

  • ClamAV 1.0.1
  • ClamAV 0.105.2
  • ClamAV 0.103.8

 なお、ClamAV 0.104系はすでにサポート終了(EOL)していることから、修正版はリリースしない見込みだ。ClamAV 0.104系を使っている場合は、サポートが提供されている他のバージョンに移行するよう求められている。

 ClamAVを利用しているCisco Systems製品のうち、セキュリティアップデートが提供されているものは以下の通りだ。

  • Secure Endpoint for Linux(旧名: Advanced Malware Protection(AMP) for Endpoints)
  • Secure Endpoint for MacOS(旧名: Advanced Malware Protection(AMP) for Endpoints)
  • Secure Endpoint for Windows(旧名: Advanced Malware Protection(AMP) for Endpoints)
  • Secure Endpoint Private Cloud
  • Secure Web Appliance(旧名: Web Security Appliance)

 上記製品の修正バージョンは以下の通りだ。

  • Secure Endpoint for Linux 1.20.2
  • Secure Endpoint for MacOS 1.21.1
  • Secure Endpoint for Windows 7.5.9
  • Secure Endpoint for Windows 8.1.5
  • Secure Endpoint Private Cloud 3.6.0およびこれ以降のバージョン
  • Secure Web Appliance 12.5.6(May 2023)
  • Secure Web Appliance 14.0.4-005
  • Secure Web Appliance 14.5.1-013(Mar 2023)
  • Secure Web Appliance 15.0.0-254

 該当製品を使用している場合は迅速にアップデートを適用してほしい。

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