2023年以降、企業が投資を増やすITサービスは? IDCが予測

世界的なインフレや景気後退懸念といった不安材料がある中で、2023年以降の国内ITサービス市場はどうなるか? IDCの予測から、国内企業が先行き不透明な中でも積極的に投資するITサービスがみえてきた。

» 2023年04月10日 07時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 IDC Japan(以下、IDC)は2023年4月4日、国内ITサービス市場予測を発表した。

国内ITサービス市場の成長をけん引するサービスとは?

 同予測によると、2022年の国内ITサービス市場は、上半期に半導体、部材不足や中堅・中小企業の支出回復の遅れなどが影響したものの、下半期はこれらが徐々に改善に向かった。

 「既存システムの刷新/クラウド移行」や、モダナイゼーションを含む「企業のデジタルビジネス化」に関連する案件の増加と範囲拡大に伴う支出がけん引し、前年比3.3%増のプラス成長で市場規模は6兆734億円となった。

 2023年の国内ITサービス市場は、世界的なインフレーションや景気後退懸念といった先行きの不透明感の増大に伴い、ITサービス投資抑制の影響が懸念される。しかし、半導体、部材不足による製品の調達遅延に伴うハードウェア関連サービス市場へのマイナス影響の段階的な解消に加え、デジタルビジネス化を図る国内企業のシステム刷新や新規システム構築の需要に支えられ、堅調な成長を継続するとIDCはみている。

 2024年以降は、既存システムの単純なクラウド移行型案件から、ITアーキテクチャのモダナイゼーションなどを含めた、より本質的な企業全体のデジタルビジネス化に関わる支出がけん引し、プロジェクトベースを中心に継続的に市場が拡大する見通しだ。

 以上から、2022〜2027年の年間平均成長率(CAGR)は2.9%で推移し、2027年には7兆177億円に達するとIDCは予測する。

 2027年までの国内ITサービス市場は、従来型システムの構築や運用、保守の市場が減少する一方、クラウドへの移行支援、インフラストラクチャ、アプリケーションのモダナイゼーションの支援、顧客企業のデジタルビジネス化に向けた新たなシステム構築と運用の支援が拡大し、サービス内容を変化させながら、全体としては堅調な成長が続くとIDCはみている。

2022年〜2027年の国内ITサービス市場の支出額予測。2022年は実績推定値、2023年以降は予測(出典:IDC Japanのプレスリリース)

ITサービスベンダーに求められるものは?

 こうした状況を受け、IDCの植村卓弥氏(Software & Services グループマネージャー)は、「ITサービスベンダーは、従来型のITシステムの比較的単純なクラウド移行支援から、インフラストラクチャやアプリケーションのモダナイゼーション、顧客企業のデジタルビジネス化に向けた新たなシステムの構築と運用の支援へとサービスポートフォリオの軸足を移していく必要がある」と提言した。

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