CelonisとNECは、戦略的パートナーシップをさらに拡大する契約を締結した。Celonisのプロセスマイニング技術をNECのDXプラットフォームに実装してNECブランドとしてサービスを提供する。
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Celonis SE(以下Celonis)とNECは2023年8月28日、戦略的パートナーシップをさらに拡大する契約を締結したと発表した。同時に、NECはCelonisが規定する認定プログラムのトップレベル「Platinum Partner」に認定されたことも明らかにした。NECは自社実践としてCelonisを使ったプロセスマイニングにより、すでに2億円相当の生産性向上を実現したとしている。
今回の戦略的パートナーシップ締結によって両社は、Celonisのプロセスマイニング技術を、NECのDXプラットフォーム「NEC Digital Platform」に実装し、NECブランドとしてサービスを提供する。
同協業の円滑な推進に向けて、両社製品間のコネクタを共同開発する他、ガバナンス体制の立ち上げやCelonisによるトレーニング支援によって、NECは同ソリューションのデリバリー体制を強化する。
Celonisの共同創業者で共同CEO(最高経営責任者)を務めるバスティアン・ノミナヘル氏は、「NECと当社の戦略的パートナーシップに加え、DXを実現するNECの製品にCelonisの技術が統合されることで、日本のユーザーはビジネスプロセスを最適化するオーダーメードのソリューションの恩恵を受けられる。これによってユーザーはコスト削減が可能となり、生産性を向上させ、リソースの使用を削減することで、より持続可能なビジネスを行うことができるようになる」と述べている。
一方、NECのCorporate EVP兼CDOを務める吉崎敏文氏は、「プロセスマイニングは近年、ビジネスプロセス分析の分野で注目を集めている。今後この分野は、市場拡大が期待されている。このような状況下、当社はCelonisとの協業によって、両社の技術を融合したデータドリブン型のビジネス改善ソリューションを提供し、顧客価値を向上させることを目指している。当社の社内でのビジネスプロセス業務改善事例をリファレンスにして、コンサルテーションを通じてユーザーのビジネス変革を支援する」と述べている。
NECがCelonisとの協業を開始したのは2022年5月。それ以降同社は、業務プロセスのインサイトと業務改善に取り組み、センターオブエクセレンス(CoE)組織を設置して受注から現金化、調達などさまざまな分野でプロセスの最適化に成功したとしている。
さらに、業務の継続的なモニタリングや問題の早期発見と対策の実施によって、NECの生産性は2億円向上したという。今後同社は、AI(人工知能)を導入してサプライチェーンマネジメント領域でのさらなる業務強化を計画している。
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