サントリーが人事システムを一元化 推進する「全社員型タレントマネジメント」とは

サントリーは人事給与からキャリアビジョンまでを一元管理し、適材配置や自律的キャリア支援に活用する。サントリーが目指すタレントマネジメントとは。

» 2024年02月01日 10時45分 公開
[大島広嵩ITmedia]

この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。

 Works Human Intelligenceは2024年1月31日、サントリーホールディングス(以下、サントリー)が人材の適材配置や自律的なキャリア支援を目的に、「COMPANY Talent Management」を採用したと発表した。

 サントリーは今後、人事給与から従業員のキャリアビジョンまで、幅広い人事情報を統合人事システム「COMPANY」で一元管理する。

サントリーが目指すタレントマネジメント

 サントリーは、「全社員が自立したプロフェッショナルとして、自らのキャリアをデザインし、新たな価値を生み出し続けるグローバルカンパニー」を目標としている。その実現のため、一人一人の成長とキャリアビジョンを重視した「全社員型タレントマネジメント」を実践し、中長期的な育成計画に基づいた個人の成長と、事業・組織の成長を推進する適材配置を目指している。

 全社員型タレントマネジメントの推進で、従来は表計算ソフトなどでタレントリストを管理していた。タレントリストへのニーズの増加とともに要件が増え、欲しいデータが複雑化したことで、リスト更新は煩雑になり、分析に時間がかかるなどの課題があった。人事異動や昇格では、人事部門と各部門の電子メールのやり取りに手間がかかっていた。

 これらの課題を解決するため、サントリーは評価やキャリアビジョン、スキルといったタレントマネジメント領域の情報と、人事給与領域の情報を統合的に管理し、横断的に参照可能なCOMPANY Talent Managementの追加導入を決定した。従業員の特性を生かした後継者育成の計画や、人材の配置検討に活用する予定だ。

 サントリーは今後、タレントリストを一元管理することで、実務担当者が所属する組織と人事が一体となった人材開発と組織改革を推進する。

 具体的には、従来は表計算ソフトなどで部門ごとに管理されていたタレントリストをCOMPANYで一元管理することで、人事部門とそれ以外の部署が双方の権限に応じて人材データを入力や参照できる。

 双方で後継者育成状況を把握し、社内の人材の解像度を上げることで、個の特性を生かした戦略的な人材発掘と人材育成を目指すという。

 また、従業員の自律的キャリア形成の支援にも注力する。従業員や上司、人事担当者が三位一体となってキャリア形成に取り組む「成長ノート」をCOMPANYで研修管理などとともに管理し、従業員からも参照しやすくすることで、自律的なキャリア形成を支援する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ