DatabricksはOpenAIと戦略的提携を締結したことを発表した。企業はクラウドで高精度なAIエージェントを構築・運用でき、業務自動化やデータ活用の高度化が実現される。
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Databricksは2025年9月25日(現地時間)、OpenAIとの戦略的提携を発表した。両社は1億ドル規模の複数年契約を締結し、Databricksの「Data Intelligence Platform」およびAI製品「Agent Bricks」において、OpenAIの最新モデルをネイティブに利用可能とする。この取り組みにより、Databricksの2万社を超える顧客が、自社のクラウド環境でOpenAIの最新モデルを直接利用できるようになる。「GPT-5」が主力モデルとして提供され、コーディングや数学、文章生成、推論といった分野での高い性能を発揮することが示されている。
Databricksはこれまでも企業のデータ活用を支援する基盤を提供してきたが、今回の提携により、AIエージェントを本格的に業務に組み込む環境が整う。
AIエージェントは、企業が自社のデータを解析して、複雑な業務を自動化したり正確なインサイトを抽出したりすることを可能にする。
従来はデータのコピーや複数ツールの利用、評価手法の不確実さ、コストと品質の兼ね合いといった課題が存在したが、DatabricksはOpenAIのモデルを自社プラットフォームに直接組み込むことで、これらの問題を回避し、統制の取れた形での開発と運用を実現するという。
今回の提携の主な特徴は以下の通りだ。
この提携は、両社の既存の協業関係を基盤としている。既にOpenAIは、自社製品の品質向上や「ChatGPT」を改善するため、DatabricksをAIデータ処理の基盤として活用してきた。Databricksは、OpenAIのオープンウェイトモデルgpt-ossを初期段階でホスティングした実績もある。
DatabricksのプラットフォームおよびAgent Bricksは、疾患の早期発見やエネルギー効率化の手法特定、金融詐欺の検知、アプリケーション開発の加速など、多岐にわたる活用事例を支えている。今回の提携によって、こうした領域におけるAI活用の精度と効率が高まることが期待されている。
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