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食品・卸・小売業の受発注管理課題を解決する受発注システム10選

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/アイティメディア株式会社

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食品・小売り業向け 受発注管理の課題を解決する「受発注システム」の選び方

食品・卸や小売業界では、受発注業務に関する複雑さや難しさ、属人化に多くの課題を抱えています。特定の担当者に依存したり、紙やExcel管理のようなアナログで手作業の多い業務フローではミスや遅延が発生し、事業・ビジネスの成長を阻害する原因になってしまうためです。

この記事では、食品・卸・小売業の受発注業務効率化に向け、「アナログ」な体制から脱却する方法、デジタル化とシステム導入のメリット、有効な機能とともに、おすすめの受発注システム/製品を厳選してご紹介します。あなたの会社のシステム導入計画の参考になれば幸いです。

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アナログな受発注管理がもたらす課題

アナログ業務の現場では、業務フローの統一が難しく、情報が錯綜しがちです。この章では、アナログな受発注管理によって引き起こされる課題を具体的に見ていきます。

  • アナログ・手作業工程である
  • 情報が錯綜する
  • 「特定の人」でないと作業できない

記録ミス・見落としが発生しやすい構造・体制

電話やFAX、手書きなどのアナログな手段では、口頭での伝達ミスや聞き間違い、記録の転記ミスが日常的に発生します。

たとえば手書き「7ケース」の発注を「1ケース」と誤認したり、電話で「半ダース」と「3ダース」を聞き間違えたり、FAXが紙詰まりで未着になったりするなど、アナログ工程は人為的なトラブルのリスクが常につきまといます。また、紙ベースでは過去の発注履歴を検索するのが難しく、誤発注があった際の原因特定や再発防止も困難です。

こうした構造的な問題は、特に繁忙期や欠員発生時に顕著となり、クレームやロスを招く要因になります。

現場ごとに異なる受発注手段で情報が錯綜する

食品卸や小売業では、発注方法が店舗や担当者ごとに異なるケースが多く見られます。例えば、ある店舗ではFAX、別の店舗では電話、また別の現場では手書きメモによる発注が行われているといった具合です。

このように統一されていない手段が混在すると、情報の取りまとめや確認作業がより煩雑になります。フォーマットがバラバラならば記載ミスや記録漏れが起こりやすく、ミスの温床となってしまいます。受注側も入力作業に時間を取られ、業務全体のスピードが落ちる原因になります。

業務が属人化し、人材育成・引き継ぎが困難

受発注業務を長年同じ担当者が「個人の判断と経験」に基づいて行っているシーンは多いと思います。ベテラン担当者の経験はもちろん会社の重要な資産ですが、それだけに頼るのでは業務が極度に属人化している可能性があります。

そんな状況は、担当者が不在の際に代替対応が困難となり業務が滞ります。またベテラン担当者の退職や異動があるとノウハウが失われ、業務の再構築に時間、コスト、売上ロスなどが発生するリスクも心配です。組織としての対応力にも課題が残ります。

 

おすすめ発注ミスの原因と対策|ミスを起こした場合の対処法と予防する方法

 

デジタル化で変わる受発注管理の方法

アナログ業務の非効率さを解消する手段として、受発注管理のデジタル化が大きな効果を発揮します。

特にクラウド型システムの導入によるスマートデバイスでも管理できる環境は、業務の属人化やミスを抑制し、取引先とのやりとりも効率化します。ここでは、受発注業務のどの部分がデジタル化によって変わるのかを、実務目線で詳しく見ていきましょう。

  • クラウド型受発注システムの活用
  • モバイル対応でどこでも発注・確認
  • 取引先にも発注ツールを提供し双方を効率化
  • 取引先との情報共有を自動化

クラウド型受発注システムの活用

クラウド型の受発注システムは、サーバの構築や運用が不要で、初期費用を抑えて導入できることが大きな魅力です。ソフトウェアのインストールも不要で、ブラウザさえあればすぐに利用できるため、現場への展開もスムーズです。

また、複数の拠点や店舗でも同じ・唯一のデータベースにアクセスする「データ一元化」の体制も整うため、発注履歴や在庫状況の一元管理が可能となります。従来のようにエクセルや紙での管理に頼る必要がなくなり、情報の正確性と透明性が大きく向上します。

 

この1ページで解決「受発注システム」の主な機能、メリット・デメリット、製品選定のポイントを分かりやすく解説

受発注システムの主な機能とメリット・注意点、製品選びのポイント

モバイル対応でどこでも発注・確認

スマートフォンやタブレットでの運用に対応したシステムの導入によって、場所を選ばず業務を行えるようになります。

たとえば、店舗のバックヤードや営業先の現場、配送中の車内などからでも在庫確認や発注処理が可能になります。これにより担当者の移動時間を短縮できるだけでなく、対応スピードも向上します。

加えてUIがシンプルで操作ミスが起きにくい設計となっているものが多く、ベテランから新人まで幅広い層に対応できるのも強みです。

取引先にも発注ツールを提供し双方を効率化

近年では、自社だけでなく取引先にも発注用のWebフォームを提供できる受発注管理システムも増えています。

これにより取引先もFAXや電話を使わず、スマホから直接発注情報を入力・送信できるようになります。受注側はその情報を即座にシステム上で確認・処理できるため、誤発注のリスクが減り、過度な確認作業も不要になります。さらにその履歴は自動で適切に蓄積されるため、過去の注文内容の確認やトラブル時の対応も迅速に行えます。

取引先との情報共有を自動化

クラウド型の受発注システムでは多くの場合、取引先への発注通知や納期情報の共有が自動で行われる仕組みも備わっています。

たとえば、発注が完了すると同時に相手に自動でメールや通知が送信され、納期が変更された場合も即時に共有されます。これにより確認の電話やメールが不要となり、情報の行き違いやダブルブッキングといったミスも回避できます。こちらも共有履歴を記録し残しておくことで、後から状況を追跡することも容易です。

受発注管理システムに備わる主な機能

受発注管理システムに備わる主な機能は以下の通りです。ここでは主に食品・小売業の活用シーンを例に機能を簡単に解説します。

  • 受注処理機能
  • モバイルデバイス対応機能
  • 在庫管理機能
  • 顧客情報管理機能
  • 請求書処理機能
  • 支払い処理機能
  • 製品/サービスカタログ機能
  • 配送管理機能
  • リアルタイムな情報更新機能
  • カスタマイズ対応
  • 分析・レポート機能
  • 顧客サポートと問合せ管理機能

受注処理機能

取引先からの注文をスマホやタブレットで即座に受け取り、デジタルで管理する受発注システムの主機能です。FAX・電話と異なり、内容の聞き間違いや記録漏れを防げ、納品ミスのリスクを大きく減らせます。

モバイルデバイス対応機能

オフィスや店舗のPCだけでなく、外出先・スマートフォンやタブレットでの運用にも対応しているかどうかの項目です。モバイル対応ならば、納品先でその場で在庫確認や発注処理を行うといった対応もできます。昨今は特に高齢者などでも直感的に操作できる製品が増えています。

在庫管理機能

店舗や倉庫ごとの在庫数をリアルタイムで可視化し、欠品や過剰在庫を防ぐ+在庫の確実性を高める機能です。例えば、毎朝の在庫確認をアプリで一目で済ませられるため、発注ミスや機会損失を削減できます。

顧客情報管理機能

得意先ごとの発注履歴や支払条件など顧客情報を一元管理する機能です。過去の取引内容をすぐに確認できるため、高齢の担当者からの業務引き継ぎもスムーズに行えます。

請求書処理機能

受注に紐づけて請求書を自動作成する効率化機能です。手間のかかる手書き/手作業の処理をなくし、請求漏れや記載ミスを防止。請求書はPDFで出力・送信でき、締め作業も効率化されます。

支払い処理処理機能

支払予定一覧の自動作成や支払状況の可視化・確認できる機能です。支払漏れや重複支払いの防止につながり、経理業務の負担を軽減します。銀行口座などと連携し自動処理も可能な製品もあります。

製品/サービスカタログ機能

発注画面へ商品カタログ類を表示し、発注・管理のしやすさを支援する機能です。たとえば店舗スタッフが写真付きの商品一覧から選んで数量を入力するだけで済み、システム化による教育コストも低く抑えられる効果が期待されます。

配送管理機能

納品状況や配送予定を一覧で管理する機能です。特に地方配送が多い食品業においては、配達状況の見える化が取引先との信頼維持に役立ちます。

リアルタイムな情報更新

在庫や発注のリアルタイム状況を視認できる機能です。たとえば本部と各店舗間での在庫共有も即時に反映できます。二重発注や見落としの防止につながります。

カスタマイズ対応

職種や業種、自社の運用ニーズに沿い、画面や機能の細かいカスタマイズに対応できるか否かの項目です。たとえば、午前中締め・午後締めなど締め時間の違いに対応したい、など特に複雑・特殊な業務フローがあるシーンに求められます。

分析・レポート機能

売れ筋商品や在庫回転率などの分析、レポート作成を支援する/自動化してくれる機能です。過去データに基づいた仕入れ計画が可能となり、カンや経験のようなあやふやな感覚だけに頼った発注体制から脱却できます。

アクセス管理機能

各担当者ごとに操作できる範囲を設定・制限できる機能です。たとえば店舗スタッフは発注のみ、本部は集計と設定変更が可能、といったように、誤操作や情報漏洩対策につながる設定が可能です。

顧客サポートと問合せ管理機能

納品ミスや商品欠品などの問い合わせ履歴を記録する機能です。電話対応などのほか、チャットやフォーム連携でのサポートにも対応する製品もあります。顧客対応のトラブルや属人化を防ぎ、同時に顧客対応力を高める効果が期待できます。

 

関連「自動発注システム」の選び方|導入メリット・選定ポイント・おすすめ製品をまとめて紹介

自動発注システムの導入メリット・選定ポイント・おすすめ製品を分かりやすくまとめて紹介

 

受発注管理を効率化する受発注管理システム導入のメリット

受発注管理システムの導入によって得られる主なメリットを6つに整理し、それぞれ実務シーンを交えて具体的に解説します。

  • ミス削減と正確な情報共有が可能になる
  • 属人化を解消し、誰でも対応可能な体制になる
  • 業務スピードが大幅に向上する
  • データ蓄積による分析・改善が可能になる
  • 顧客満足度が向上する
  • 自動化でコスト削減できる

ミスの削減と正確な情報共有が可能になる

FAXや電話での発注にありがちな、聞き間違いや書き損じを防げます。定型フォーマットによる入力ができ、発注内容も自動で記録・共有されるため、社内でも取引先間でも、情報のズレや漏れが生じにくくなります。

属人化を解消し、誰でも対応可能な体制に

履歴情報や条件付きでの自動入力機能などを使うことで、ベテランの経験や感覚に依存せず、誰でも正確に受発注業務が行えるようになります。引き継ぎもスムーズに進められます。

業務スピードが大幅に向上する

クラウドやスマホアプリを活用すれば、店舗や営業先でも即座に発注が可能です。FAXの待ち時間や事務所への移動が不要になり、スピーディな対応が実現します。

データ蓄積による分析・改善が可能に

システムに蓄積された発注・販売履歴をもとに、売れ筋商品や繁忙期の傾向などを分析できます。業務改善や仕入計画の精度向上にも役立ちます。

顧客満足度が向上する

納品の確実性が高まることで、取引先との信頼関係が強化されます。商品欠品や二重発注などのミスも減り、問い合わせやクレーム対応の負担も軽減されます。

繰り返し業務の自動化でコスト削減

帳票作成や支払処理、売上集計といった定型業務の多くをシステムで自動化できます。業務効率化によって、残業削減や人件費の見直しにもつながります。

おすすめ発注業務の属人化解消と内部統制を強化する方法

 

食品・卸・小売業に適する機能を備える受発注管理システム10選

ここでは食品・小売り業の業務改善に向く機能・特徴があるおすすめの受発注管理システムをご紹介します。各システムの特徴や導入メリットの比較・無料トライアルでの試用、資料請求などとともにシステム選定の参考にしてください(製品名 abcあいうえお順/2025年6月時点)。

このほかにもおすすめの製品があります。搭載機能や特徴、評価/口コミ数などで絞り込み/並べかえができる「おすすめ受発注システム一覧&検索&比較コーナー」をぜひお試しください。またITセレクトでは、IT製品・サービス選定に詳しい専門スタッフに聞ける「ITセレクトのコンシェルジュ相談サービス(無料)」も用意しています。こちらもぜひご活用ください!

Aladdin Office 主機能:販売管理システム

logo

Aladdin Office

株式会社アイル

3.7

2

  • 【5000社以上の導入実績】多くのお客様の声を反映した完成度の高いパッケージ
  • お客様のご要望に合わせたカスタマイズ提案も対応可能
  • システム導入前から導入後まで、安心のフォロー体制。ユーザーリピート率は98.4%

製品詳細を見る


詳細/利用者の口コミを見る受発注から販売・在庫管理まで包括。タブレット対応で、地方・中小でも運用しやすいとの評価あり

BtoBプラットフォーム 受発注

BtoBプラットフォーム 受発注

株式会社インフォマート

3.7

21

「BtoBプラットフォーム 受発注」は、Web上で発注・受注ができる受発注システムです。取引で発生した請求データを一元管理できます。日々の受注・発注の効率化だけでなく、月次決算がスピードアップ、飲食店の店舗経営にも役立ちます。

「BtoBプラットフォーム 受発注」は、「中小企業共通EDI標準仕様」に認証されました。中小企業共通EDIは、中小企業取引に最適化・標準化された、簡単・便利・低コストを目指した取引データの企業間交換の仕組み(EDI)です。


発注する企業のメリット
発注業務はもちろん、店舗経営の判断材料にも活用できます。

■生産性向上
本部の事務処理時間を大幅削減。メイン業務に集中できるため、生産性が向上します。

■レシピ管理
レシピの情報を「BtoBプラットフォーム 受発注」上で一括管理できるため、コストコントロールも楽になります。

■経営の見える化
正確な原価率の算出・月次の早期確定で、経営の見える化を実現します。

■スマホ・タブレットでも発注可能
スマートフォン・タブレットにも対応!場所や時間を選ばず発注できます。

受注する企業のメリット
受注ミスのリスク軽減や、請求業務の簡素化が実現できます。

■受注ミス軽減
データ受注によるミス・トラブルの軽減で、顧客満足度の向上につながります。

■受注データの自動取込
受注データの自動取込みで、スタッフの作業負担が軽減します。

■受注データの一元管理
全ての取引をデータ受注で一本化。PC1台に受注業務を集約できます。

■24時間受注可能
24時間受注可能。営業活動の幅が広がります


「BtoBプラットフォーム 受発注」が選ばれる理由
・設備投資ゼロ!新たなシステム開発費や維持費は必要ありません。
・電子帳簿保存法、インボイス制度を始めとする最新の法令に対応しています。
・豊富なシステム連携実績あり。既存の社内システムや販売管理システムとのデータ連携が可能です。
・導入後や稼働のフォロー、使い方講習会など、充実したサポート体制で顧客をバックアップしています。
・納品伝票や請求書など、かさばる紙の帳票もWeb上で保管ができ、紛失のリスクも軽減できます。
・常に高レベルのセキュリティを確保できる体制を構築し、24時間365日の監視を実施しています。

製品詳細を見る


詳細/利用者の口コミを見る24時間対応のクラウド型受発注。スマホ・タブレットでも使え、業務効率化に直結する工夫を備える。

CO-NECT 無料プランあり無料トライアルあり

logo
  • 見やすいデジタル受注システムで業務時間とミスを削減
  • お取引先は無料で安心、発注もシンプルかんたん
  • 受注から伝票作成まで、シームレスでサポート

製品詳細を見る


詳細/利用者の口コミを見る現場でも使いやすいとうたうUIを用意。取引先との受発注業務をLINE感覚で操作できる。

COREC

発注フォームのテンプレート化や履歴管理が可能で、発注ミスの削減に寄与する機能を実装する

ベンダー公式サイト:https://corec.jp/ 

MOS Lite

スマホ・タブレット対応でFAXや電話発注を効率化。初期費用0円で始めやすく、中小企業にも適した価格帯を実現する。

ベンダー公式サイト:https://www.moslite.jp/

PieceWorks Smart

販売・在庫・受発注を一元管理。スマホ対応とUIの分かりやすさで現場負担が少ないと評価あり。

ベンダー公式サイト:https://www.suncreer.co.jp/service/pieceworks-smart/

Sanka 主機能:販売管理システム

logo
  • 50%以上の作業時間短縮を実現。多くの自動化機能で楽に効率化
  • 圧倒的な使いやすさを実現。IT知識がなくても簡単に導入・活用
  • 70%以上のコスト削減実績多数。是非他社製品と比べてみてください

製品詳細を見る


詳細/利用者の口コミを見る受発注から、在庫・需要予測・ERPなどの機能も含むワンパッケージ型製品。スマホ対応で小売現場の業務効率化に向くと評価あり

SuperOrder

logo

SuperOrder

株式会社スペリオル

  • 完成形のパッケージではなく、機能別のパーツを組み合わせます。
  • スクラッチに近い形でご要望にお応えできます。
  • 既存システムとの連携強化とAIオプションがご利用できます。

製品詳細を見る


詳細/利用者の口コミを見る食品業界特有の受発注業務を一元管理し、付随する請求書発行機能も搭載。カスタマイズにも柔軟対応する

TS-BASE 受発注 無料トライアルあり

logo

TS-BASE 受発注

竹田印刷株式会社

4.4

4

  • 印刷会社が自社の経験から作ったシステム。製品、販促物や備品の管理もお任せください
  • 受注・在庫管理・発注業務を効率化できる、3つのシステムと50種類以上の機能を提供
  • 業務フローに合わせた細かいプラン設定と、個社ごとに伴走する提案力が自慢

製品詳細を見る


詳細/利用者の口コミを見る受発注、EDI、在庫、WMSまで統合された多機能型システム。スマホ対応で運用柔軟性の高さも特徴とする。

楽楽B2B

取引先ごとの価格設定や注文書OCR自動読取機能などを備え、中小企業、卸・小売業への導入例も多い。
ベンダー公式サイト:https://raku2bb.com//

 

関連無料で始められる受発注システム5選

受発注管理システムの選定ポイント

市場にはさまざまな受発注管理システムが存在しており、どれを選べばよいか悩む担当者も少なくありません。本章では、食品業界における実務の視点から、失敗しないシステム選定のためのポイントを4つに絞って解説します。単に多機能な製品を選ぶのではなく、自社の課題や運用体制に適したツールを見極めることが、成功の鍵となります。

  • 業種特化型か汎用型か
  • スマホ/タブレット対応の有無
  • 価格帯と導入工数の見極め
  • 無料トライアルやサポート体制の確認

業種特化型か汎用型か

受発注システムには、食品業や医療業など特定の業界・業種に特化したタイプと、あらゆる業界に対応可能な汎用型があります。

食品卸・小売業を例にすると、例えば賞味期限管理やロット管理のような「食品の扱い」に特化した業務要件が挙がります。そのため、業種・業態と合うならば「特化型」のほうが導入効果を発揮しやすい傾向にあります。一方で、自社の業務が比較的シンプルであれば、比較的低価格な特徴があり、概ねの基本機能は備えつつ、拡張や応用もさせやすい傾向の汎用型が向くケースもあります。自社のニーズ、業務要件との適合性をよく確認することが肝要です。

スマホやタブレット対応の有無

昨今、現場での使いやすさを左右するのがスマートフォンやタブレット対応機能です。

複数店舗や移動の多い業務では、オフィス/事業所・事務所のPC前に張り付く必要がないモバイル対応は必須条件とも言えます。また、取引先に発注用のWeb画面を提供する場合も、スマホ対応のUIでなければ利便性が損なわれます。導入検討時には、実機での操作感や画面デザイン/レスポンシブ対応の有無なども確認し、現場や顧客がストレスなく使えることを優先しましょう。

価格帯と導入工数の見極め方

受発注システムは、月額1万円未満で利用できるクラウド型の低価格製品から、数百万円単位になるカスタマイズ対応システムまで幅広く存在します。

金額だけで選んでしまうと必要な機能が不足して使えなかったり、操作性が合わなかったりする可能性があります。製品が多機能だとしても、導入に数カ月以上はかかる導入難易度の高いものももちろんあり、リソース不足の企業には向きません。

重要なのは初期費用・月額費用・必要な機能・導入期間のバランスを見ることになるでしょう。無料トライアルや資料請求を行い、ベンダーなどとも会話しながら比較検討する考え方も大切です。

無料トライアルやサポート体制の確認

システム導入後に「思ったより難しかった」「現場が使いこなせない」といった声が出るのは珍しくありません。そのため、事前に無料トライアルが可能かどうか、また導入時・導入後のサポート体制が整っているかを確認することが非常に重要です。

専任担当者が導入を支援してくれる製品や、チャット・電話による迅速なサポートがあるかどうかで、現場への定着率が大きく変わります。初期サポートの有無は、最終的な運用成果に直結する要素です。

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【建機の整備・レンタル】創業70年の老舗企業が、これまでの人依存・紙ベースの業務フローを廃しデジタル型に刷新

創業70年超の歴史を持つ建機サービス企業では、経費精算をはじめとする紙ベースの業務や長年続くアナログ型の承認ワークフローに課題を抱えていました。新技術に対する現場の抵抗感やアナログな慣習をなかなか脱却できず、業務効率化が進みにくい状況が続いていたのです。法令改正(インボイス制度)への対応を契機に、まずはSaaSでのスモールスタートが可能な経費精算領域からデジタル化を推進。SaaSのメリットを活かし、業務効率改善と法令対応を約1カ月の短期間で実現しました。

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【スノボスクール】季節限定アルバイトスタッフ管理を効率化し、以後のデジタル化につなぐ一手に

シーズンによってスタッフ数が大きく変動するスノボスクールでは、従来の紙ベースのタイムカードでは休暇管理や給与計算の工程に混乱が生じがちでした。また、季節スタッフはスクールのインストラクターとしての役割もあり、通常勤務時とレッスン時で給与体系が複数混在することも手動工程では多大な手間がかかり、ミスが発生する可能性もある大きな要因となっていました。勤怠管理システムによるデジタル化(DX)によってまず労務管理の多大な手間とコストを軽減し、今後スクール運営をより効率化・高度化する一手として成果をあげました。

導入事例人気スノボスクールが悩んだ労務人事管理 複雑だった課題をすっきり解消した一手とは

【観光地の飲食店】給与形態が異なり複数店舗もまたぐアルバイトスタッフの複雑な勤怠管理を効率化

観光地で複数の店舗を抱え、アルバイト/正社員の混在だけでなく、勤務場所に応じて1人のスタッフ単位でも給与形態が異なる、かなり複雑な労務管理のケースです。従来は紙タイムカードを集約し、月末にまとめて担当者の手作業と目検でExcel計算しており、これだけで数日かかりきりとなる工程で運用していました。勤怠管理システムを導入したことで手作業、アナログ作業の工程がほぼなくなり、勤怠状況の把握から集計、給与計算までほぼ自動、かつリアルタイムに実施できるようになりました。担当者の負荷が大幅に軽減され、スタッフへの給与支払時短にもつながった事例です。

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受発注管理の改善は、SaaSによるシステム化で「誰でも使える」体制を整えていこう

受発注業務における属人化やアナログ管理は、業務の非効率やミス、情報の断絶を引き起こす原因です。クラウド型でモバイル対応の受発注管理システムを導入することで受発注における課題の多くを解決できます。特に取引先にも発注画面を提供できる製品なら、社内外の業務/サプライチェーン管理なども一体化でき、迅速かつ正確な受発注が可能になります。今後はデジタル化で「誰でも使える」体制を整えることが、業務継続性と効率化の両立につながる一手です。

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