Xsense Connectivityが1月15日に発売するという「MP-100 Home Pod」は、無線LANを用いたIPネットワーク経由で音楽を受信、再生するデバイスだ。今年のInternational CES、実はこうした製品が数多く登場している。ネット家電を見据え、ネット家電に必要とされるプロセッサやメモリコントローラ、I/Oインターフェイスを統合したチップが登場し、その上で動くLinuxベースのソフトウェアが安定してきたためだ。必要とされるソフトウェアの要素技術も、オープンソースベースで使えるものが多数あるという。
しかしMP-100は、そうした製品群の中でも出色の出来。しかも価格が安く、機能豊富で使いやすく、USBハードディスクを増設することで音楽サーバにもなり、日本語にも対応している。さらに音楽ストリームのサーバソフトウェアがJavaで書かれており、WindowsはもちろんMac OS9/X、Linuxでも動作させることが可能だ。
MP-100は白を基調にディスプレイにも白液晶を使い、丸みを帯びたiPodを強く意識したデザインを採用。802.11b対応の無線LANインターフェイスを内蔵し、Javaベースで書かれたサーバソフトをパソコン上で動かしておけば、PC上にある音楽データを無線で配信し、MP-100側で再生させることができるほか、IcecastなどMP3ベースのインターネットラジオにも対応。さらにFMチューナも内蔵する。
現時点で再生できる音楽フォーマットはMP3しかないが、ファームウェアアップデートでWAV、WMA、そしてAACの再生をサポートする予定だ。
音声は内蔵の小型ステレオスピーカー、ヘッドフォン(ミニステレオフォンジャック)、アナログライン出力(RCAピンジャック)、S/PDIF出力(光もしくは同軸)に出力できる。バッテリ駆動ができない点が少々残念ではあるが、無線LANを内蔵しているだけあって、ラジカセライクに使ったり、パソコンのない部屋でデジタル接続で高音質の再生を行ったりと、様々な場面で使えるだろう。
音楽配信はUPnP/AVではなく、GLOOというプロトコルを利用。GLOOはオープンソースプロジェクトとして開発が進められており、前述したJavaベースのサーバソフトウェアやクライアント側のソフトウェアをソースコードで入手できるという。
操作系はiPodに近い。ジョグダイヤルを用いたユーザーインタフェース、ジャンルやアーティストなどの切り口でアクセス可能なメニュー構成など、いずれも直感的なものだ。Webサーバも内蔵されており、製品の設定や操作をWebブラウザから行うことも可能である。
また本機を特徴付けているのが、他のMP-100に対するサーバ機能をMP-100自身が持っていること。USBポートにUSBマスストレージクラスのデバイス(ハードディスクなど)を接続すると、ストレージデバイス内の音楽ファイルを再生できるほか、MP-100自身を音楽サーバに仕立て上げることが可能になる。パソコンの電源を普段は切っておきたい、といったユーザーにもフィットする。
ファームウェアは完全にUnicodeに対応しており、日本語に対応するためのフォントもインストールされているため、日本語のタイトルやアーティスト名が表示できる。1月15日以降、同社のWebサイト(http://www.macsense.com/)において販売され、日本からの発注も受け付けてくれるとのことだ。
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