MVPは1月26日、ブラウザベースのコラボレーションツール「シンクロブラウザ」(SBR)を発表した。ネットワーク経由で、自分のブラウザと相手のブラウザを同期させることが可能。2月上旬から同社の運営するサイト上で専用ツールを提供する。
知人同士でツールをインストールすれば、同じブラウザを閲覧しながら打ち合わせが可能。コールセンターなどに導入すれば、オペレータがユーザーのブラウザを操作して、説明することもできる。
ツール自体はフリーだが、利用には固有のID/パスワードを取得することが必要。IDは、月額1500円で提供されるという。なお、ISPとも提携する予定で、「ISPから提供する場合は、月額200〜300円になる見込み」(MVP)。
当初は、“@sbr.ne.jp”形式のIDしか発行されない予定だが、現在、NTTコミュニケーションズなどが提携を検討している状況。実現すれば、“@ocn.ne.jp”といったIDも発行されるだろうという。
シンクロブラウザは、IEのプラグインとして動作するもの。互いに専用ツールをインストールした上で、相手のIDを呼び出してP2P接続する。
接続が完了すれば、自分のブラウザ操作を相手側に反映させることが可能。たとえば、こちらでブラウザのサイズを変更すれば、ネットワークの向こうにいる相手側も、同様にサイズが変わる。ブラウザをスクロールさせれば、相手画面もスクロールされる。相互に同じブラウザを共有できるわけだ。
双方が同時に操作を行った場合、最終的な指示に反応する。ブラウザは複数立ち上げることもできるが、操作が反映されるのはカレントのブラウザとなる。
シンクロブラウザには、ブラウザへの書き込み機能も備えている。図や表に書き込みをして、要点を強調したり、相手の意見を聞くといった使い方ができる。また、別ウィンドウで開くテキストチャット機能も備える。ほかに、ローカルファイルのキャプチャ画面を相手に提示することも可能だ。
なお、セキュリティの観点から、SSLに対応したHTMLページをブラウザで共有することができない。この場合は、別途専用のアプリケーションが必要になるという。
シンクロブラウザの技術を実現するものは、シンクロブラウザルータ(SBRルータ)と呼ばれる専用ルータだ。価格は、スタティックコントロールルータが1セット300万円。ほかに、スタティックIDが100個あたり100万円となる。専用ルータを社内に導入すれば、シンクロブラウザをオフィスのコラボレーションツールとして利用できる。
冒頭で触れたように、ISPと提携して「公衆網として」サービスを利用することもできる。この場合、ユーザーはISPから提示された価格を支払い、各自でIDを取得することになる。
現在は、提携するISPが発表できていない。「今後は、アジアを中心にルーティングネットワークを広げたい」(MVP)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR