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待望のDIGA新モデル、「DMR-E85H」をチェック(後編)レビュー:松下電器産業「DMR-E85H」(3/4 ページ)

» 2004年03月30日 18時56分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

並行録画、再生も可能になった高速ダビング

 ダビング機能は、従来のDIGAから大きく進化した。まず1点は、高速ダビング中(再エンコードを伴わない高速コピー)に限り、並行してテレビの視聴、HDDへの録画、HDDに録画した番組の再生が可能になったことだ。他社製品の多くが既に実現している部分だが、ようやくDIGAでもサポートされた。従来モデルはテレビの視聴すらできなかったのだから、大きな進歩といえる。

photo 高速ダビングを開始したら決定ボタンを押すとHDDを使って番組の再生、録画が可能になる。ダビングの進行状況は本体のディスプレイや画面情報で確認できる

 注意したいのは、逆にHDDへの録画中に高速ダビングを始めようとしてもできない点だ。ワンタッチダビング(高速コピーのみ)だけでもサポートしてくれれば、長時間の録画中にちょっとDVD-RAMに番組をコピーしたい、といった用途に対応できて便利だと思う。

 ダビングの手順は、まず方向(HDD→DVDまたはDVD→HDD)や画質を決め、最後にダビングする番組を指定するウィザード形式。複数の番組を選択した後で、ダビングする順番を変更することもできる。なお、DVD-Rでも追記可能な状態でダビングを終了するため、ファイナライズは別途行う必要がある。

photo ダビングは情報が全て一画面で一覧できる機能的でわかりやすい画面。ダビング対象にする番組を全て選択してから順番を変更したり、削除することもできる。ダビング先がDVD-RAMでもDVD-Rでも同じ手順だ

 なお、録画番組に付加する固定サムネイルは、動画から任意の場面を指定することができ、DVD-Rへダビングしたときはメニュー画面にも反映される。DVDビデオ制作で見栄えを気にするなら、事前にサムネイル画面に好みの画面を指定しておくと良いだろう。

photo DVD-Rのファイナライズ画面。メニューのデザイン、メニューを最初に再生するか、番組を再生するかといった設定を行う。基本は抑えているが、あまり凝った機能はない

 逆にHDDへのダビングは、DVD-RAMにくわえ、ファイナライズしたDVDビデオフォーマットのDVD-Rにも対応している。ただし、無劣化の高速ダビングはできず、HDDへダビングすると必ずエンコードを行うため、画質は劣化し、再生時間分のダビング時間が掛かってしまう。画質が劣化してもいいから、HDDに保存しておきたい、あるいはコンテンツとして再利用したいといった用途に絞ったほうがいい。

photo DVD-Rからのダビングではタイトルなどは選択できず、再生時間だけ指定可能だ。必ず録画モードを設定する必要があり、高速ダビングは行えない

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