昨年10月に発売された東芝のデジタルオーディオプレーヤー「gigabeat G20」は、幅76.5×高さ12.7×奥行89.5ミリ、質量約138グラムのコンパクトボディに20Gバイトのハードディスクを内蔵し、「iPod」のライバルとして大いに注目を集めた。そして今回、G20にネットワーク対応機能を追加し、そのほかさまざまな改良を加えた「gigabeat G21」が登場する(4月9日発売予定)。
コンパクトMDプレーヤーのようにも見えるスマートな本体デザイン、MP3、WMA、WAVのオーディオフォーマット対応、USB2.0での接続、内蔵バッテリーによる約11時間の連続再生など、基本的な部分では変わりないが、前述のとおりネットワーク機能追加がなされ、本体カラーもG20のホワイティッシュシルバー(限定モデル:サファイアブルー)から、コスモブラックへと変更された。これにより本体は精悍で締まったイメージになった(Web限定カラーでミストグレーメタリックもあり)。
また、製品にはネックストラップが同梱され、これが実はリモコン機能を内蔵している。ストラップの下端ユニットには、本体へのヘッドフォンジャックへ接続する短いケーブルと、再生/一時停止ボタンが配置。そして、上端にはヘッドフォンを接続するジャックがある。つまり、単なる布製の帯に見えるストラップ部の中を音声ケーブルが通っているわけだ。しかも、ストラップには「+」「−」のほか、4つの模様が印刷され、音量の「上/下」と「前/後」の曲スキップ(押し続けで早戻し/早送りも可)に対応する。「こんな部分にすげえ技術が!」と、最初に知ったときは笑ってしまったが、実は巧妙にデザインされた結果であり、十分に実用的だ。もちろん、通常のワイヤードリモコンも付属するので、状況に応じて使い分けられる。
本体は非常にコンパクトながら、音楽プレーヤーとしての使い勝手はそれなりによく、もちろん再生音質も優れている。ただ、難を挙げるなら、画面が狭いので保管データが多くなると、アーチスト名やアルバムによる階層構造をブラウズして、目的のファイルを呼び出すのには、かなり苦労する。ジョグシャトルを含むボタン類も、依然としてスムーズに操作できるとはいいがたい。
また、個人的に残念なのは、曲間の途切れがあること(ほんの一瞬ではあるものの)。もちろん、これはiPodを含むほかの多くのデジタル音楽プレーヤーでも見られる問題ではあるが、普段使用している「Rio KARMA」がまったく途切れなしに再生可能なだけに、聴いていてやはり気になった。
今回、充電スタンドの後部にはUSB端子(Aポート)が左右各1基、計2基用意されており、ここへUSBタイプの有線あるいは無線LANアダプタを接続することで、ネットワーク接続によるデータ転送が可能となった。対応機種は現在のところ下記のとおり。
最近ではバッファロー「LUA-U2-KTX」など、USB2.0対応の有線LANアダプタもあるのだが、それは見当たらない。それもそのはず、充電スタンドに装備されたUSB端子は1.1のみで、2.0には対応していない。
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