東芝「RD-X4」の機能拡張キットが発売され、ゴールデンウィークを使って早速インストールした人も多いことだろう。機能拡張キットは、テレビ画面で操作できる電子番組表「DEPG」をはじめ、フォルダ機能、DVD-RWのVRモードなど多くの機能を追加してくれる拡張ソフトウェアだ。特に多チャンネル放送を視聴しているユーザーにとって、多くの専門チャンネルをカバーしているDEPGは福音といえる。今回は、イッツ・コミュニケーションのデジタルCATV環境でDEPGを使ってみた。
DEPGは、インターネットを介して番組情報を取得するタイプの電子番組表だ。もともと「RD-X4」には、「ネット de ナビ」機能が搭載されており、解像度の高いパソコン画面で見る番組表の一覧性の高さ、そして文字入力のときにキーボードを使えることなどが大きなメリットとなっている。
ただ、電源の入ったパソコンを常に手元に置いている人はそう多くないし、録画予約以外にも「次の番組は何だ?」と新聞をめくる代わりにEPGを使うことも多い。そんなときは、解像度や操作性より、リモコンとテレビ画面だけで操作できる“手軽さ”のほうがうれしいもの。DEPGを搭載したRD-X4は、両方を併せ持つ“ぜいたくな”レコーダーになった。
また、DEPGには他社の電子番組表とは違う、いくつかの特徴がある。例えば、最大8チャンネル×2/4/6時間を一度に表示する「全チャンネル一覧」画面、CS放送やCATVで放送されている専門チャンネルへの対応などだ。
地上波放送のEPGを使うDVDレコーダーの場合、一度に表示できるのは、大抵3チャンネル×5時間程度だ。大型テレビなどに搭載されているEPGでは、より多くのチャンネルを一度に表示するものもあるが、これは表示画面のサイズが決まっているからこそ可能になること。レコーダーのようにどんなテレビがつながるか分からない製品では、小さな画面で使われることも考慮しなければならず、一度に表示するチャンネルの数は当然制限されてしまう。
もちろん、DEPGもテレビに映し出す限り条件は同じだが、「全チャンネル一覧」では、横軸に放送局を並べる画面デザインで最大8局分の一括表示を可能にした。これは見る人によっては、一見「ゴチャゴチャして分かりにくい」などと感じるかもしれない(筆者も最初は感じた)。だが、実際に使ってみると短かい時間で印象が変わったから面白い。
DEPGの画面では、番組名がジャンル別に色分けされ、また選択中の番組については下段に番組名や放送局をフル表示し、少ない情報を補完している。また、キー操作のレスポンスが良いから、ストレスを感じずに目的の番組にたどり着くことができる。局番号と番組名でおよその見当をつけ、その番組まで素早く移動。下段で確認するという手順で、効率よく目的の番組を見つけられる。
一方の「チャンネル別一覧」は、そのチャンネル&その時間帯に放送される番組を一週間先まで一括表示するというもの。「全チャンネル一覧」から「A」ボタン1つで「チャンネル別一覧」に切り替えることができる。このとき、「全チャンネル一覧」で選択していたチャンネルが「チャンネル別一覧」に一発表示されるため、“全チャンネル一覧で目的の放送局を探し、チャンネル別一覧で目的の番組に絞り込む”というコンビネーションが可能だ。番組検索の効率はさらに向上する。
CATVの“標準パック”などに加入すると、映画やドラマはもちろん、スポーツ、実用、テレビショッピングなど、実にさまざまなジャンルの専門チャンネルが含まれている。しかし、普段視聴する局や番組というのは自然と限られてくるもの。DEPGなら、必要なジャンルの局だけを選び、個人の趣味に合わせたEPGを作ることができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR