5月27日から30日まで、NHK放送技術研究所(以下、NHK技研)の公開展示が開催されている。注目は、やはり2006年にも開始が予定される「1セグメント放送」(4月19日の記事参照)受信端末だ。会場では、2タイプの1セグメント放送対応端末が展示されている。
1つは、“携帯電話型端末”。KDDIが12日に発表した「W11H」ベースのもの(5月12日の記事参照)と同タイプだが、よく見ると12日にお披露目されたものとは、微妙に放送受信用アンテナの形状が異なる。放送受信の性能の向上はもちろん、見た目のデザインにこだわって改良を加えられたのだという。
もう1つは、“ポータブルテレビ型端末”。データ放送を含む1セグ放送受信のほか、PHSによる通信機能を搭載している。3.5インチという携帯電話より大きな表示画面を備えているため、映像や文字が見やすい。
「携帯電話を持たないような高齢の方などでも、視聴しやすい端末が必要ではないかと考え、大きな画面、大きな文字で見られる1セグ放送受信機を試作した」(NHK放送技術研究所 マルチメディアサービス 国分秀樹主任研究員)
操作ボタンは、データ放送上でカーソルを移動させるための「ジョグダイヤル」と、決定操作や画像表示の大きさを変えるための「押しボタン」の2つのみ。シンプルかつ分かりやすい操作を実現した。
表示画面は、ボタンを押すたびに映像のフル画面表示になったり、逆にデータ放送画面を大きく表示させたりと、見たい部分にフォーカスできる。データ放送を閲覧するためのブラウザとしては、ACCESSの「NetFront DTV Profile Wireless Edition」を搭載。1つのブラウザでHTMLやXHTMLベースの携帯コンテンツと、地上デジタルデータ放送コンテンツと、どちらでも表示できるのが特徴だ。
― | ポータブルテレビ型受信機 |
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サイズ | 92×147×35ミリ |
重さ | 280グラム |
電池 | リチウムイオン1700ミリAh |
連続視聴 | 2時間 |
液晶 | LCD 3.5インチ 320×240画素QVGA |
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