ITmedia NEWS >

「日本人のパワーが充満します!」――“世界のカンサイ”構想30年のスーパーショー「アボルタージュ」を語る(2/2 ページ)

» 2004年06月17日 10時12分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 とても興奮、高揚した状態です。山本寛斎の人生の中で、もっとも充実したものをお届けできるという自信に満ちているからです。

 アボルタージュは幕末の話です。参考のため、本物の日本刀を打つところを見に行ったのですが、これで切ったり切られたりするのは堪らないなぁと思ったんです。その時代の人をすごいと思うのは、切ったり切られたりを恐れずに自分のやりたいことをやったことです。そういったことをまとめたのがアボルタージュなんです。

 30年前、パリで失敗したときは自殺も考えるほどでした。でも、もう少しがんばろうかとも思えたんです。そのときに生まれた娘なので、娘の名前は「未來」なんです。そのころに新撰組の話も読んでいました。アボルタージュの構想はそのころからあったものです。

――アボルタージュの見所は?

 幕末ですから、鉄砲、機関銃、大砲が登場します。それをどう表現するかですが、水鉄砲のすごいものを作りました。武道館が水浸しになるんです。それに、刀の斬り合いを空を飛ぶということで表現しました。人が宙を舞うんです。

――どのようにキャスティングしたのですが?

 あとから気が付きましたが、男性陣は自分のペース、主張をしっかり持っている人です。テリー伊藤さんや内田裕也さんはどこまでいってもテリー伊藤さんだし、内田裕也さんじゃないですか。女の人については、私のタイプです(笑)。

―― 一番難しかったところ、好きなシーン

 冒頭、私が黒子になって登場します。前座も私がやります。そして最後にはこんなエネルギーが日本人にもあるのか!と思うぐらい、日本人のパワーが充満します。今までいろんなショーをしてきましたけれど、きっとこれが最高のものです。これを映画にして、賞を狙おうとも思っています。

 話はズレますが、アボルタージュを映画にする前に40万人の若い人と会おうと思っています。学校を訪問して…。辻説法みたいなものです。生きているがどんなに楽しいかということを伝えたいと思っています。

――今回のショーで感じてもらいたいこと、一番訴えたいシーンは?

 多くの人は自分のエネルギーを、自分で「こんなもの」決めてしまっているけれど、決してそんなものではないはず。それを表現したいと思います。1シーン、1シーン、玉を磨くように作っているので、すべてを見て欲しいです。

photo チャットに参加してみた印象を、「不思議ですねー。顔は見えませんが、講演会に参加しているみたいです。武道館が終わった後にもう一回登場させてください!」と語る山本氏

 素晴らしい出来映えになります。そう確信しています。月にロケットを送ることができたわけですから、ああしたい・こうしたいと思えば、手は届くものなんです。武道館ではそれを感じられるようにしたいと思います。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.