「国際文具・紙製品展」が7月1日、東京ビッグサイトで開幕した。ITを取り入れてパワーアップした“あの”アナログ機器や、「そんな手があったか!」と感心させられる新発想文具など、従来の文具の枠を超えた製品が目白押しだ。3日まで。
とうとうインクジェット化した「プリントゴッコjet V-10」(関連記事を参照)を理想科学工業が展示中。スキャナで読み取った画像やメモリカードに保存した写真をはがきサイズの用紙にカラー印刷できる。
付属スキャナが独特だ。上部の半透明の箱部分をはずし、下部のオレンジ色プラスチック面上にスキャンしたい書類を乗せる。箱部分とプラスチック面を元に戻せばスキャン準備OK。あとは、本体のスキャンスイッチを押すだけだ。
このスキャナ、オレンジのプラスチック面なしでも使えてしまう。ハンディスキャナのようにして、半透明の箱部分をスキャンしたいものにあてるだけ。箱の中に入りきらないものでもがんがんスキャンできる。会場では「このスキャナだけほしい」なんて声も聞かれた。
ただ難点は、データ転送の遅さ。1回スキャンしたデータの転送完了までに30秒ほどかかり、壊れてしまったのかと不安になるほどだ。「最近流行の“スローライフ”を体現してます」なんて開き直った説明員の笑顔がまぶしかった。
PCとの接続は不可能。デジカメデータの印刷時は、TVにサムネイル表示して画像を選ぶ。「PCに接続できるプリンタだと、先行の大手と競合してしまいますから」(説明員)。
「従来のプリントゴッコユーザーである若い世代を狙ったんですが、高齢者に人気が出てびっくりしています」(説明員)。PCを一度買ったけど使えなかった層にウケがいいという。
キングジムのラベルライター「テプラ」に、ATOK搭載モデル「SR920」が登場。「これまで単語ごとの変換しかできなかったのが、連文節変換が可能になりました」(説明員)。
PCとプリンタで簡単にシールが作れる昨今。「PCは起動に時間がかかりますが、テプラなら電源を入れてすぐに印刷開始できますし、テープの長さも自由に変えられます」と、説明員はPCにはない利点を強調する。とはいってもこのテプラ、PCとも仲がよく、USB端子でPCと接続すれば、CSV形式の住所録などを自由なレイアウトで出力可能だ。
4万1790円(税込み)となかなかの値段だが、ビジネス用途でまだまだニーズがあるという。
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