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» 2004年07月14日 19時59分 公開

国内ゲーム業界もオンラインに真剣に取り組む時が来ている――CESAが特別委を発足

コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、オンラインゲームに絞った特別委員会を発足させた。業界の白書を年1回発行するほか、ユーザー向けに健康ガイドラインなども策定する。

[ITmedia]

 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は7月14日、オンラインゲームを1つの柱としてオンラインコミュニティビジネスの育成を図る「オンラインコミュニティ特別委員会」(OCC)の発足説明会「オープンβミーティング」を開催した。

 OCCは4月22日に発足し、活動内容を対外的に説明するのは今回が初めて。委員長に就任したハドソンの工藤浩社長は、「とりあえずスタートして、これから会員を募る段階。正式サービス前ということで、業界用語を使って『オープンβミーティング』とした」と説明する。

 ゲーム業界団体という性格上、CESAは従来、ゲーム関連企業の加盟しか認めていなかった。しかしOCCでは門戸を広げ、コミュニティサイト、ネットワークインフラ、ISP、電子決済サービスなど、オンラインゲームの実際の運営には欠かせない企業も対象にした。異業種間での情報交換を促し、新ビジネスの創造につなげるねらいだ。

photo 説明会後には、MMORPG「ラグナロクオンライン」開発元Gravityの日本子会社グラヴィティ・エンタテインメントや、電子決済サービスを提供するソニーファイナンスインターナショナルなどが自社事業の特徴を説明した。「情報交換を促す第1回目の試み」だという

 一般向けには、オンラインゲームの現状を示す正確な情報の提供、ユーザーモラルの改善、会員企業とその従業員に対する社会的評価の向上──などに取り組む。

 この一環としてまず、オンラインゲームの市場規模や課金ユーザー数など、統計データをまとめた白書を年1回発行する予定だ。「課金ユーザー数は150万人」といった推計データが流れているが、本格的な調査から算出した“公認データ”はまだないのが現状だ。

 さらに、オンラインゲームを安全にプレイするための健康ガイドラインや、会員企業が個人情報を管理するための枠組みといったルール作りにも着手する。ゲーム内のアイテムを実際の現金で取引するリアルマネートレードなど、社会的に善悪基準が定まっていない分野でも会員企業の要望に応じてガイドラインを策定していく考えだ。

 こうした自主規制を会員企業に順守してもらうことで社会問題化を未然に防いでいくと共に、「ゲームマスター」といったオンラインゲームに独特な職業を認知してもらうなど、業界の社会的評価を高める取り組みを進めていく。

 金融分野の企業にも参加を促し、有望な新規ビジネスプランへの投資仲介も促進するほか、人材育成や産官学の連携、成功したビジネスモデルを持つ海外企業との交流なども視野に入れている。

 「CESAは東京ゲームショウの開催、ゲームソフトの対象年齢のレーティング、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)との連携などを進めてきた。多くの会員がオンラインゲーム事業を始めている今、CESAとしてもオンラインコミュニティの育成に取り組まなくてはならない」(工藤委員長)。

photo 工藤浩委員長(ハドソン社長)

 説明会に参加した企業は約140社で、「数社から申し込みを受けている」。説明会を弾みに、年内に50社、2005年末には100社の加盟を目標とする。

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