欧州委員会は7月20日、ソニーとBertelsmannの音楽事業統合を承認したことを明らかにした。反対するに足る強力な証拠がないというのがその理由だ。ただし、今後も音楽セクターを注意深く観察していくとしている。
同委員会は1月に、ソニーとBertelsmannが音楽事業を統合し、折半出資でソニーBMGという新会社を設立するとの通知を受けた。この統合はアーティストの発掘・育成、楽曲のレコーディング、マーケティングに関わるもので、音楽出版と製造、物理的な流通は含まれない(11月7日の記事参照)。
統合により、いわゆる「5大レーベル」は4大レーベルに減少することになる。ただし統合後も欧州ではUniversal Musicが首位を維持し、ソニーBMGがトップに立つことはない。
欧州委員会は特に録音楽曲の市場について調査した結果、4大レーベルに減少することで、将来的に欧州市場で大手レーベルが共同で支配的な地位を得るという十分な証拠はないとの結論を下した。同委員会は、ソニーBMGの誕生がオンライン音楽ライセンスとオンライン音楽配信に及ぼす影響についても調査し、競争に関して深刻な問題はないとの結論に達した。
欧州委員会は米連邦取引委員会(FTC)と密に協力してこの件の調査に当たった。
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