一日の疲れを癒すバスタイム。ゆっくり湯船に浸かりたいときは、音楽が欲しくなるものだ。アイワの「AZ-BS32」は、そんな欲求に応えるJIS保護等級4(防沫形)のオーディオプレーヤー。MP3に対応し、さらにFMラジオ付きというのも有り難い。価格はオープンだが、実売価格は2万円前後となっている。
しかし最近は、AZ-BS32の半値か、それ以下で防滴・防沫仕様のCDプレーヤー/ラジオを購入することができる。ならば、価格差を埋めるような“MP3プレーヤーならでは”のメリットがほしいところだ。今回は、この辺りを中心にチェックしていきたい。
まずはAZ-BS32の外観をチェック。丸いプラスチック製のきょう体は、白とブルーのツートンカラーだ。前から見るとホワイトだが、背面は青に塗装されている。シンプルながらもユニークな丸いデザインは、さまざまなお風呂場にマッチすることだろう。前面中央にステレオスピーカーが並んでいるが、それでも外径は115ミリとCDよりも小さい。
背面のハンドルは6段階に調節可能で、床置き時にはスタンド、一番上まで持ち上げると壁掛けも可能だ。コンパクトなきょう体は設置の自由度が高く、わが家の狭いユニットバスでも置き場所を見つけることができた。なお、本体の厚さは約40ミリで、壁掛けにしたときはそのままの奥行きと考えていい。床や棚に設置する場合は、スタンドを含め10センチほどの奥行きがあれば一応安定するようだ。
上面には、独自のリムーバブルメディア「pavit」(パビ)の挿入口がある。Pavitは、AIWAがポータブルMP3プレーヤーやデジタルカメラ用に開発したリムーバブルメディアで、パソコンのUSBポートに直接差し込める一種のUSBメモリ。USB 2.0の高速性と、パソコンに接続してすぐに使える手軽さが特徴だ(後述)。
再生・停止などのボタンも上面に並んでいる。防水タイプの製品によくある固いゴム状のボタンを採用しているが、実際に押してみると“カチっ”といくまでに少し力がいる。このため、操作する際はしっかり両手を使ったほうが良いだろう。本体が丸くて安定感に乏しいため、力を入れたとたん、すべって湯船に“じゃぼん”となりかねない。
再生モードはノーマル、一曲リピート、シャッフルの3モードを用意る。背面のツマミで選択する。液晶ディスプレイは小さいが、3行表示で情報量は十分。再生モードや音量、電池残量などはわかりやすいアイコン表示にも好感が持てる。なお、MP3ファイルにID3タグがある場合は「曲名」を、ない場合は「ファイル名」を表示してくれる。
FMチューナーは、テレビ1〜3チャンネルを含む20局をセットできる。受信可能なラジオ局を自動的に検索&セットしてくれる機能もあり、使い勝手は悪くない。アンテナは前述のハンドル部に内蔵されているため、壁掛け時のように上に広げると、若干ながら感度が良くなるようだ。それでも聞き取りにくい場合は、付属の外部アンテナを接続するといい。
音質はまずまず。ただし、スピーカーが近いからステレオ感は乏しく、小さなユニットは中高音が目立って低音が不足している。それでも全体的にはまとまった印象で、サイズを考えたら不満のないレベルだ。個人的には、お気に入りの女性ボーカルが元気よく聴けたので納得している。
バッテリーには、単三乾電池2本を使用する。充電池が使えない点は残念だが、カタログスペックではアルカリ電池使用時で連続10時間の再生が可能。今回は時間の都合で電池が切れるまでの計測は行えなかったが、一日1時間使用したとしても1週間以上は持つわけで、電池駆動としては悪くないといえる。
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