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業界初ハイビジョン映像を光で無線伝送――ビクター「Luciole」

» 2004年09月16日 12時36分 公開
[ITmedia]

 日本ビクターは9月16日、ハイビジョン映像を非圧縮でワイヤレス伝送できる光ハイビジョン伝送システム“Luciole(ルシオール)”「LW-HDW1」を11月下旬から発売すると発表した。「ハイビジョン画質を損なわずにすっきりとしたホームシアター環境を構築できる。光無線による非圧縮ワイヤレス伝送システムは業界初」(同社)

 価格はオープンで市場想定価格は21万円前後となる見込み。

photo 光ハイビジョン伝送システム「LW-HDW1」(左から光送信機/送信ユニット/受信ユニット/光受信機)

 同社が業務用光無線LANシステムで培った技術を応用。送信ユニットに入力された映像信号(525i/525p/750p/1125i)を全て1125i(1920×1080ピクセル)のハイビジョン信号にアップコンバートし、新開発の光伝送LSIで独自デジタルフォーマットに変換。1.5Gbpsの高速なワイヤレス伝送によって、ハイビジョン映像信号と音声信号を非圧縮のまま伝送できる。

photo システム構成(上)と設置応用例(下)

 伝送距離は1.5〜10メートルを確保し、シアタールームやリビングルームなどほとんどの室内空間でワイヤレス対応可能。「有線で10メートルの長距離伝送は画質劣化が懸念されるが、Lucioleならハイビジョン画質を劣化させずに伝送できる」(同社)

 レーザー光線を拡散させる新開発のアイセーフ光学系(レーザー安全基準「IEC60825-1Class1」をクリア)で、人の目に安全な光ワイヤレス伝送を可能にした。指向性のあるレーザーと独自の暗号化システムにより、著作権やユーザーのプライバシーも保護。1対1の指向性伝送で安定性も確保した。

 光送信機側に自動光軸調整メカを搭載。画面表示による設置ガイドとあわせて簡単に初期セットアップが行える。

 主な仕様は以下のとおり。

送信ユニット
対応方式 NTSC 525/60i、525/60p、750/60p、1125/60i
入力端子 コンポーネント/S映像/コンポジット各1
消費電力 16Wワット
サイズ 250(幅)×48(高さ)×228(奥行き)ミリ
重さ 1.3キロ


光送信機
通信速度 1.5Gbps
通信距離 1.5〜10メートル
指向角度 上35度/下30度/左右 各15度(自動光軸調整)
波長 850ナノメートル(近赤外線)
サイズ 90(幅)×84(高さ)×107(奥行き)ミリ
重さ 250グラム


受信ユニット
出力映像 1125/59.94i
出力端子 コンポーネント×1
消費電力 8ワット
サイズ 141(幅)×23(高さ)×84(奥行き)ミリ
重さ 300グラム


光受信機
通信速度 1.5Gbps
通信距離 1.5〜10メートル
指向角度 上30度/下40度/左右 各60度(手動による)
波長 850ナノメートル(近赤外線)
サイズ 119(幅)×31(高さ)×97(奥行き)ミリ
重さ 200グラム

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