BSデジタル放送のデータ放送局「BS955」を運営するメディアサーブは、BSデジタル放送から撤退し、11月末で放送を停止すると16日、総務省に届け出た。BSデジタル放送からの撤退局は初となる。
メディアサーブは1996年設立。東芝や三井物産などが出資し、資本金は34億7000万円。アイドルDVDの通販番組や、toto番組などを放送している。売り上げの柱は番組向け広告料。だがインターネットなどとの競合が激しく、採算性が改善する見込みがないと判断したようだ。
NHKなどによると、BSデジタルの普及世帯は8月末で約651万世帯。放送開始当初には「100日で1000万世帯」の目標を掲げていたが、昨年8月末に迎えた1000日目には目標の半分に届かなかった。それから1年経った現在も当初目標を達成できていないことになる。
家電メーカーや放送各局の関心は既に地上デジタルに移り、放送デジタル化の旗振り役だったはずのBSデジタルは置き去りにされた感もある。民放キー局系も含めてBSデジタル各局の採算は軒並み苦戦を強いられていると見られ、さらに撤退の動きを予想する見方もある。
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