NTTコミュニケーションズは、1980年代の懐かしいゲームをインターネット経由で配信する「なつゲー」を10月4日に本格スタートする。βテストから参加していたサン電子とミリオンにくわえ、新たにハドソン、タイトー、テクモ、アイレムの4社が参画。計10タイトルを揃え、1プレイあたり30円から80円で提供する。OCN会員以外でもプレイ可能だ。
OCNでは、これまでも「首都高バトルOnline」「人生ゲームOnline」など単体のオンラインゲームを提供してきた。最近では台湾製のMMORPG『M2〜神甲演義〜』など海外製ゲームも開始し、ゲームサイトの月間平均PV(ページビュー)は昨年度の14.8万から18.5万と順調に推移している。
ただし、「今ひとつ爆発的に利用が増えるところまでいかない」(NTTコミュニケーションズ取締役コンシューマ&オフィス事業部長の前田幸一氏)のが悩みだ。そこで、かつて一世を風靡した懐かしいビデオゲームにフォーカス。1980年代にビデオゲームで遊んだ20代後半から30代前半のユーザー層を取り込み、ゲーム事業のテコ入れを図る。
8月2日に開始したクローズドβテストでは、サン電子の「いっき」、ミリオンの「ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会」など5タイトルを配信し、当初1000名のテスター募集に対して8000名が応募するなど反響はまずまず。正式オープン後は、βテストを終了した5タイトル(下記)を有料化するほか、新たにハドソンの「迷宮組曲」など5タイトルのβテストを開始。さらに11月2日にはテクモの「ソロモンの鍵」と「マイティボンジャック」を追加する予定だ。βテストの期間中は無料でプレイできる。
タイトル | メーカー | 概要 | β版提供 | 課金開始 |
---|---|---|---|---|
迷宮組曲 | ハドソン | RPG風アクション | 10月4日 | 未定 |
スターソルジャー | ハドソン | シューティング | 9月21日 | 10月4日 |
ナッツ&ミルク | ハドソン | パズルアクション | 10月4日 | 未定 |
バイナリィランド | ハドソン | パズルアクション | 9月21日 | 10月4日 |
チャレンジャー | ハドソン | 冒険アクション | 9月21日 | 10月4日 |
影の伝説 | タイトー | アクション | 10月4日 | 未定 |
エレベータアクション | タイトー | アクション | 10月4日 | 未定 |
いっき | サン電子 | アクション※1 | 公開中 | 10月4日 |
ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会 |
ミリオン | アクション※2 | 公開中 | 10月4日 |
10ヤードファイト | アイレム | スポーツ | 10月4日 | 未定 |
マイティボンジャック | テクモ | アクション | 11月2日 | 未定 |
ソロモンの鍵 | テクモ | パズルアクション | 11月2日 | 未定 |
また、もともと1人用だったゲームでも対戦プレイや協力プレイを可能にしたり、無料ホームページやチャットといったコミュニケーション機能など、“オンラインならでは”のサービスを充実させているのも特徴の一つだ。なつゲーの企画を担当した同社コンシューマ&オフィス事業部企画部の白石義彦担当部長は、「単に懐かしいゲームをするだけではなく、ゲームを通じてコミュニティ的なサービスを提供するのがコンセプト。今後、ほかのユーザーのプレイを“観戦”するモードも用意するつもりだ」と話している。
気になる料金は、1プレイあたり30円から80円になる予定。プレーヤーは無料アカウントを取得(会員登録)したあと、“ゴールド”と呼ばれるサイト内通貨を購入してプレイする仕組み。「ゲームセンターのコインを買うイメージと思ってもらえればいい」(白石氏)。
1ゴールドは10円(税抜き)に換算のため、1プレイあたりの単価は3ゴールドから8ゴールド。また、1度に100ゴールド以上をまとめ買いすると、どのタイトルでも1プレイ無料となる「プレイチケット」がオマケとして付与される。また、9月28日までに会員になると、ゲームプレイチケット10枚をプレゼントするキャンペーンも展開する計画。「将来的には、たとえば30ゴールドを支払えば24時間“プレイし放題”の定額メニューなど、さまざまな料金プランを検討していく」(白石氏)。
ゴールド数 | 金額 | プレイチケット |
---|---|---|
30ゴールド | 315円 | なし |
50ゴールド | 525円 | なし |
100ゴールド | 1050円 | 1枚 |
300ゴールド | 3150円 | 4枚 |
500ゴールド | 5250円 | 7枚 |
1000ゴールド | 10500円 | 15枚 |
決済手段は、OCN利用料金とまとめて請求する「OCN Pay On」(OCNユーザー)、「Web Money」「ちょコム」、そしてクレジットカードの4種類が用意された。ちょコムは、NTTコミュニケーションズが提供するプリペイド型の電子マネー。Web Moneyと同様にコンビニやオンラインで購入可能だ。
なお、なつゲーをプレイするには、Pentium III/600MHz以降のCPU、Windows 98以降のOS、SVGA(800×600ピクセル)以上のディスプレイ、DirectX 8.1に対応したビデオカードとサウンドカードなどが必要となる(以上、必須環境)。インターネット接続環境は、1.5Mbps以上が推奨されている(必須環境は56Kbps以上)。
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