米Googleが企業向け製品「Search Appliance」の検索/インデックス機能強化に力を入れている。HTTPとHTTPSプロトコルを使ったWebページから、Web化されていないデータ源にまで対象を広げる計画だ。Google幹部が10月5日明らかにした。
「Googleに期待されているシンプルさは維持しながら、最も広範な企業文書をインデックス化してユーザーが検索できるようにしたい」。Googleのエンタープライズ担当ジェネラルマネジャー、デイブ・ギルアード氏はこう話す。
Search Applianceは現在、主に企業のイントラネットと外向けWebサイトのインデックス化と検索に使われているが、この対象を大幅に広げて企業のデータ源に到達できるツールに転換することになると同氏。
Search Applianceのサポート対象となるデータ源というのが具体的に何を指すのかについて、ギルアード氏は明言を避けたが、いずれは企業データベース、デスクトップPC、コンテンツ管理システム、CRMアプリケーションにまで広がる可能性があるという。
「企業にはデータ格納場所が多数あり、そのデータをもっとエンドユーザーがアクセスしやすいものにしたいと考えている。これは難題だが、まだ誰もうまく成し遂げたことのない重要な課題だ。現存する製品はユーザーにとって非常に複雑だ」と同氏。
同氏によれば、この目的でGoogleはSearch Applianceの研究開発費を増額、担当のエンジニアチームの増強を図っている。また、Search Applianceの営業/マーケティングチームも増強しているという。
「企業ユーザーの検索体験を向上させることには大きなチャンスがあると見ている」と同氏。Search ApplianceがGoogle全体の売り上げに占める割合はごくわずかだが、企業検索は「Googleが非常に真剣に取り組んでいる分野」だと同氏は語った。
Search Applianceは最近の機能強化を通じて、無償でダウンロード提供されているGoogleのデスクバーと連携できるようになった。このデスクトップユーティリティはユーザーのデスクトップに置かれ、ブラウザを開かなくてもGoogle.comの検索がかけられる。
今ではデスクバーからGoogle.comのエンジンを使って検索するのか、あるいは自社のSearch Applianceで検索するのかをユーザーが選択できるようになったとギルアード氏。「これは優れたユーティリティであり、一歩前進だ」。両製品は2週間ほど前からリンクできるようになっているが、今回正式発表されたという。
GoogleはSearch Applianceを2002年に発表、今年6月には大幅にアップグレードしている。
この製品は単品のデバイスとして販売されており、6月のGoogleの発表によれば、15万文書の容量を備えた製品で価格は3万2000ドルから、1500万文書の容量だと17万5000ドル。料金には2年間のサポートが含まれる。
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