本体を一見すると、単なるDVDプレーヤーの趣きである。しかし、左側のパネルを開くと、HDカセットが収められている。カセット全体はブラックの金属製で、オレンジのプラスティック製着脱レバーが目を引く。右側のレバーを手前に引き出すと、HDカセットが少しだけ前進し、そのまま引き抜けるようになっている。挿入の際も、ぎりぎりまでHDカセットを入れてから、レバーを戻してロックするという機構だ。HDカセット挿入口の右には、赤いインジケータLEDもついており、アクセス中に点灯する。
「MPEG HDGate」にはHDDは付属しないので、別途自分で用意する必要がある。利用できるのは、3.5インチのIDE(ATA)HDDだ。別途購入するにしても、いまでは160GBクラスであれば1万円以下で買える。もちろん、手持ちに余分なドライブがあれば、それを使えばいい。1つだけ注意すべき点は、LBA対応ドライブでなければならないということ。ただ、よっぽど古いHDDでなければ問題ないだろう。フォーマット形式はFAT32のほか、NTFSにも対応する。FAT32では4GB以上のファイルが再生できず、1パーティションのサイズも32GBまでとなるので、極力、NTFSを使うべきだろう。
HDカセットへのドライブ組み込みは特に難しい作業ではない。背面部を固定している2本のネジを十字ドライバーで外し、その電源コネクタとIDEケーブルをドライブへ差し込む。あとはケースにHDDを入れ、背面部を元通りに閉めればいい。HDDにガイドレールを装着したり、ケースに直接ネジ止めしないので、内部で揺れたりしないかと不安になるが、意外としっかり収まる。背面部との間に入るケーブルが、いわば、クッションになって、ケースへHDDを押し付けているようだ。
HDカセット自体にはファンはなく、ケース全体で放熱を行う。USBとACアダプタを接続した状態で、電源を入れてしばらくたつと温かくなってくるが、触れないほど熱くなるわけではない。カセットとして装着した状態では、「MPEG HDGate」背面のスロットの後ろにあたる部分から放熱できるよう、本体側にファンが取り付けられている。
DVDビデオの再生では、一般的なDVDプレーヤーの操作と変わらない。MPEGやAVIファイルが記録されたDVDやHDカセットからの再生では、「SMART NAVI」というメニューを利用する。「SMART NAVI」では、選択しているメディア(DVDまたはHD)内をディレクトリ表示する。リモコンのカーソルボタンを使って、階層をたどり、再生したいファイルを選択すればいい。9分割でディレクトリ内のファイルのサムネールを表示する機能はあるものの、全体的にごくシンプルな表示・操作となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR