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HDカセット採用でHDD交換が可能――メディアプレーヤー「MPEG HDGate」レビュー(2/3 ページ)

» 2004年10月08日 12時21分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 本体を一見すると、単なるDVDプレーヤーの趣きである。しかし、左側のパネルを開くと、HDカセットが収められている。カセット全体はブラックの金属製で、オレンジのプラスティック製着脱レバーが目を引く。右側のレバーを手前に引き出すと、HDカセットが少しだけ前進し、そのまま引き抜けるようになっている。挿入の際も、ぎりぎりまでHDカセットを入れてから、レバーを戻してロックするという機構だ。HDカセット挿入口の右には、赤いインジケータLEDもついており、アクセス中に点灯する。

photo フロント全体は鏡面仕上げされ、右側の操作ボタン類の下に表示部がある
photo HDカセットの着脱時には、右側のオレンジ色のレバーにより、固定/解除を行う。簡単ながら、意外としっかりと固定される

 「MPEG HDGate」にはHDDは付属しないので、別途自分で用意する必要がある。利用できるのは、3.5インチのIDE(ATA)HDDだ。別途購入するにしても、いまでは160GBクラスであれば1万円以下で買える。もちろん、手持ちに余分なドライブがあれば、それを使えばいい。1つだけ注意すべき点は、LBA対応ドライブでなければならないということ。ただ、よっぽど古いHDDでなければ問題ないだろう。フォーマット形式はFAT32のほか、NTFSにも対応する。FAT32では4GB以上のファイルが再生できず、1パーティションのサイズも32GBまでとなるので、極力、NTFSを使うべきだろう。

 HDカセットへのドライブ組み込みは特に難しい作業ではない。背面部を固定している2本のネジを十字ドライバーで外し、その電源コネクタとIDEケーブルをドライブへ差し込む。あとはケースにHDDを入れ、背面部を元通りに閉めればいい。HDDにガイドレールを装着したり、ケースに直接ネジ止めしないので、内部で揺れたりしないかと不安になるが、意外としっかり収まる。背面部との間に入るケーブルが、いわば、クッションになって、ケースへHDDを押し付けているようだ。

photo ケースへのHDD組み込みは非常に容易。電源とIDEコネクタをつなぎ、挿入すれば、あとは2本のネジ止めだけですむ

 HDカセット自体にはファンはなく、ケース全体で放熱を行う。USBとACアダプタを接続した状態で、電源を入れてしばらくたつと温かくなってくるが、触れないほど熱くなるわけではない。カセットとして装着した状態では、「MPEG HDGate」背面のスロットの後ろにあたる部分から放熱できるよう、本体側にファンが取り付けられている。

 DVDビデオの再生では、一般的なDVDプレーヤーの操作と変わらない。MPEGやAVIファイルが記録されたDVDやHDカセットからの再生では、「SMART NAVI」というメニューを利用する。「SMART NAVI」では、選択しているメディア(DVDまたはHD)内をディレクトリ表示する。リモコンのカーソルボタンを使って、階層をたどり、再生したいファイルを選択すればいい。9分割でディレクトリ内のファイルのサムネールを表示する機能はあるものの、全体的にごくシンプルな表示・操作となっている。

photo ディレクトリ表示をカーソルでブラウズし、選択再生するのみというシンプルな「SMART NAVI」
photo すべてを表示するのにやや時間がかかるが、9分割のサムネール表示機能もある

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