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HDカセット採用でHDD交換が可能――メディアプレーヤー「MPEG HDGate」レビュー(3/3 ページ)

» 2004年10月08日 12時21分 公開
[浅井研二,ITmedia]
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 映像は若干色味が濃いというか、ほんの少し暗めの印象。もちろん、再生は滑らかだ。早送り/早戻しは、リモコンのボタンを押すたびに速度が切り替わる方式。AVI(DivX)の場合なら2→4→8→16倍速で、“パタ、パタ、パタ”という感じで映像がスキップする。速度が上がっても、画面書き換えが速くなるわけではなく、スキップ時間が大きくなるのみである。MPEG-2ファイルでは、2→4→6→8倍速で、“パタパタパタパタ、パタパタパタパタ”という感じで書き換わる。

photo リモコンの「Display」ボタンを押すと、ファイルの詳細を表示

 ほかのメディアファイルの場合も、操作に大きく変わるところはないが、JPEG画像の表示ではリモコンのカーソルボタンで回転の実行が可能だ。上または下ボタンなら、画像を上下反転、左右ボタンで90度ずつの回転を行える。

 いろいろと触ってはみたが、製品が出荷されたとはいえ、まだ動作に不安定な部分が残っているようだ。ファームウェアのアップデートで多くは改善されるということなので、現状では判断しかねる。だが、製品版で不具合が残っているというのは、購入者に厳しい評価をされても、言い訳のしようはないと思われる。

 また、製品のスタンス自体にも若干の疑問は感じる。PCと接続してのファイル転送が必須なので、対象としているのは、PCユーザーのみなのだろうが、それでも、自分でHDDを用意して、組み込むのには不安に感じる人もいるだろう。最初からHDDを組み込んだカセットもオプション販売したほうがいいのではないだろうか。

 さらに言うなら、本来であれば、このような交換可能なHDDユニットが必要なのは、DVDプレーヤーではなく、DVDレコーダーだと思う。本体での録画が可能で、がんがんHDDを交換できるのであれば、かなり魅力的なのだが……。安価で質のいいビデオキャプチャ製品を多くリリースしているノバックだけに、そこに期待している人も多いはずだ。

 “PCやデジタル家電の新たな楽しみ方を提案する”というからには、一般消費者も対象として、さらにユーザーフレンドリーな製品スタンスや操作体系を追求してほしい。製品自体のコンセプトは面白いし、HDカセットの機構なども堅実に仕上がっているのだから。

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