昨今、小売業のプライベートブランド戦略が活発化する一方で、メーカーが直販するという形態もまた、次第に目立つようになってきている。だが、特にWeb直販のアキレス腱は、客が実際に見て確認できないという点だ。そこで実際に製品を見て、触って、そして購入できるワンストップな場所(簡単に言えば店舗)が、当然必要となってくる。
PCメーカーではそのような動きがずいぶんと見られるようになった。そしてナナオのような、ブランド展開をするメーカーもまた、リアルプレイスの展開が必要となってきているようだ。「EIZO Galleria Tokyo」(以下、EIZOガレリア東京)は、単にちょっとおしゃれな製品展示スペースではないということだ。
直営ギャラリーのメリットは、メーカーにも消費者にもある。それは、商品をじっくりと見ることができ、説明を聞きたければしっかりと聞くことができる点だ。「最新のモニターであるFlexScan M190/M170などは応答速度など技術的な話題が豊富です。ご希望に応じて細かい話をいくらでもさせていただきます」とのこと。
確かにメーカー直営なので、スタッフに知識があるかどうか心配せずにどんどん質問できるのはうれしい。実はたまたま、12月の末までナナオの開発部門のスタッフが毎日詰めているそうだ。各種モニターやテレビのFORIS.TVなどについて知りたいことがあれば、深く突っ込んだ質問をしてみよう。
さて「EIZOガレリア東京」のもうひとつのメリットは、EIZOダイレクトオリジナルモデルを見て触って、その場で注文ができるという点だ。ブランドを重視して高機能商品の多いEIZOだけあって、ダイレクトでしか売らないものも多い。
まずは、FlexScan M190/170のシルバーモデル。もちろん性能は標準色のFlexScan M190/170と変わらない。FlexScan M190/170については特集記事も参考にしてほしいが、最大の特徴はスピーカーを覆うパンチングメタルとボディのデザイン的親和性の高さだ。
スタンド部も含め全面シルバーに塗装されており、その塗装の質感とパンチングメタルの質感とが違和感なくマッチしている。ちなみに下記写真のキーボードとマウスは販売していない。シルバー塗装の市販品をコーディネートしているそうだ。
「実際ここへ来てから、ここでオーダーされる方もいらっしゃいます。カタログとかホームページとかで見て、最後にここに来て確認してからここでオーダーを入れていただいています」とのこと。EIZOガレリア東京はオープン時に比べると、EIZOダイレクトオリジナルモデルの展示を追加しているそうだ。
「97年や98年当時は液晶モニターの出始めで、液晶というだけで皆様に注目されましたが、もう今では液晶が当たり前の時代になりました。そういったなかでうちのように付加価値を提供させていただくメーカーにとって、しっかり見ていただける場所というのはどうしても必要になりますね(ナナオ広報部)」
来て、見て、納得して買う。この当たり前の行動ができる場所は当然必要だろう。ナナオには東京だけでなく、もっと思い切って展開をしてもらいたいものだ。
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