狭い空間の中でしゃがみこんだり、腰を曲げたりと結構辛いトイレ掃除。こびりついた水アカや黒カビをキレイに落とすため、腕や肩の筋肉を意外なほど使う。TOTOはこのほど、トイレ掃除のときにかかる筋力負荷を筋電計を使って算出した。
筋電計は、人体に電極を貼り付けて骨格筋が収縮する際に発生する微少な電流を計測し、筋肉の負担や疲労度を測定する装置。今回の調査では、肩(三角筋)、上腕(上腕二頭筋)、前腕(腕橈骨筋)、首の付け根(僧帽筋)、両太もも(大腿四頭筋)の計6カ所に電極を付け、日常的に行われている一連のトイレ掃除(洗剤散布、フチ掃除、便器内掃除、便座/便ふた拭き掃除、タンク拭き掃除、便器外側拭き掃除、床の拭き掃除)を行った。
掃除時間は、3分間の“クイック掃除”に設定。また比較動作として、2リットルのペットボトル数本を持って歩く際の筋力疲労も測定し、日常的な「お買い物動作」に換算して負担を算出している。実験に参加したモニターは、30代から50代までの主婦3人。結果は下図の通りで、「短時間の割に想像以上の筋力負担がかかっている」(TOTO)。
3分間のトイレ掃除にかかる筋力負荷は、「2Lペットボトル3本を持って、時速4キロで100メートルを歩くのに相当」することがわかった。また、掃除の内容としては、とくに「床の拭き掃除」と便器の「フチ掃除」の負担が大きい。TOTOでは、「フチ掃除で使用する筋力は、腕を中心とした上半身がほとんど。通常、フチ裏は角張った形状をしているためブラシがあたりづらく、掃除の際はついつい力が入ると考えられる」としている。
ちなみに、同社が販売している“フチなし便器”「ネオレスト」の場合は、フチ掃除にかかる筋力負荷が約1/5となり、格段に掃除が楽になることもわかったという。
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