RDシリーズの新しいハイエンドモデル「RD-X5」。途中で旧モデル「RD-X4」は大規模なソフトウェアアップグレードも提供され「RD-X4EX」という新名称を与えられたが、ハードウェアの刷新はほぼ一年ぶり。どの程度の変化があったのか、細かく見ていこう。
デザインも操作系を上面パネル前端においた独特のデザインから、2004年夏以降のRDシリーズ共通のデザインとなった。“パッと見”は下位モデルのブラックフェイス版とも言え、ハイエンドならではの存在感は薄れた感もある。ただし、ヘアライン加工を施すといった主張もあり、ブラックフェイスも依然多い単体オーディオ機器とのデザイン的な融和性は高そうだ。
「RD-X5」は、現行RDシリーズの持つ特徴をすべて詰め込んだ製品と言っても良い。その特徴を列挙すると以下のようになる。
このように、ほかのRDシリーズが備え、「RD-X5」が備えない機能はほとんどない。ほぼ同時に投入された「RD-XS46」との共通面も多く、ここに上げた特徴も「スカパー!チューナー連動録画」を除けば、ほぼ同じだ。つまり、機能面の特徴が少ないともいえるのだが、購入する側から見れば選択の自由度が高くなったとも解釈できる。
ハイエンドモデルならではの特徴が高画質設計だ。最新のRDシリーズでは唯一のゴーストリダクション機能を、もちろん2つのチューナーそれぞれに搭載している。「RD-XS53」ではゴーストリダクションの非搭載を惜しむ声も大きかったので「待ってました」という地上波ヘビー録画ユーザーは多いだろう。現状では2番組同時録画機能を持つDVDレコーダーでゴーストリダクションを備えるのは「RD-X5」だけだ。
ハイエンドモデルの象徴ともいえる12bit/216MHzのハイビット、高サンプリングレートのビデオDACを採用。音声回路にも単体オーディオ機器で使用される高品位パーツを採用している。D1入力も2004年モデルでは「RD-X5」と「RD-XS53」とのみが備えている。
東芝が先陣を切ってきた感のあるHDDの大容量化は、今回も600Gバイトという形で実現された。おそらく300Gバイト×2台という構成だろうが、とくに動作音や発熱が大きいという印象はなく、RD-XS53のレビュー時に気になった発熱の問題はクリアしているようだ。
最低ビットレートで「最大1071時間」という録画時間は、もうどうでもいい世界に突入した気もするが、おそらくは利用頻度が高いであろうSPモードで272時間の録画が可能になった。これは、1日8時間の録画を1カ月間以上行える計算になる。またHDDには最大396番組が録画可能で、大容量HDDをきっちり活用できる録画済番組の管理機能を備えている点はRDシリーズの特徴といえる。ただし、予約録画の最大数は、相変わらず「1カ月32番組」。せめて倍の64番組にならないかという気はする。
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