RDシリーズでは、ハイエンドモデルのみ装備しているゴーストリダクション。受信環境にもよるが、多くの人にとって地上波を綺麗に録画するためには必須の機能ともいえるだろう。また筆者の周囲には「RD-XS43/53」の購入を思いとどまった理由にゴーストリダクションがない点を挙げる人も多かった。
ゴーストリダクションの効果はやはり大きく、軽度のゴーストであればほぼ完全に取り去ってくれる。やはり地上波の高品位録画には必須といえそうだ。ただ、ゴーストリダクションは初期設定では無効になっており、チャンネル単位で有効にする必要がある。チャンネル毎に設定できるのは良いのだが、まとめて有効、無効といった設定方法も欲しいところだ。
録画品質は誇張が控えめで、いかにもRDシリーズ的。SPモードと最高ビットレート(他社でいうXPモード)の比較では、SPモードで少しもモスキートノイズが増えるかな? という印象で、動画としては情報量の欠落も感じないし、色合いの変化もほとんどない。基本はSPモード、静止画レベルでの画質までこだわるならば静止画レベルでの品位がより向上するSPモード以上のビットレートで……という感じか。
SPモード以下を比較すると、やはりLPモードからは情報量の欠落がはっきり感じられ、色乗りも浅めになる。1.4Mbps、1Mbps(他社でいうEP、EP8時間モード)ではブロックノイズも結構目立ちジャギーな印象も受けるが、これは初期状態ではデジタルノイズリダクションがすべて無効になっているからで、初期状態ではできるだけ映像を加工して見せないあたりはRDシリーズらしい部分でもある。
見やすさ重視ならば「モスキートNR」だけでも有効にすると良いが、SPモードでも情報量の欠落が目立つ。せっかくの大容量HDDなのだから、最低でもLPモードを利用し、ノイズリダクションに頼らない使い方が「RD-X5」らしい使い方とも言えるだろう。
ネット de ナビの新機能として追加されたのが、出力画面をLAN接続したPCでモニターできる「ネット de モニター」だ。録画した番組の再生に限定されるのではなく画面出力そのものを表示するので、放送中の番組を見ることも可能。「ネット de リモコン」を併用すれば別の部屋にある「RD-X5」をほぼ完全にPCで操作することもできる。なお「RD-X5」が予約録画実行中など特定の状況下ではモニター機能は使えない場合もある。
モニター画面はMPEG-1にエンコードして転送され、PCでの表示には「QuickTimePlayer」を利用する。モニター画面は「ネット de リモコン」から呼び出せるので、QuickTimePlayerは最新版をインストールさえしておけばいい。また「ネット de リモコン」を「編集リモコン」モードで利用する必要があるので、Javaの実行環境も比較的最近の物(Java VM 1.4以降)が必要となる点にも注意だ。
解像度は最大1080×720ピクセルまで選択できるが、ビットレートは1Mbpsもしくは1.7Mbpsに抑えられているし、そもそもMPEG-1なので、モニター画質は「まぁテレビを見るのに支障はない」といったレベル。もっとも各種ナビ機能などでも十分文字は読み取れるし、本体の各種ナビ機能を操作することも可能だ。たとえばPCからは録画予約が行えないスカパー!の録画予約も実行できる。ただし、表示にタイムラグがあるので、従来からの「ネット de ナビ」で可能な操作は「ネット de ナビ」で済ませた方がずっと快適だ。
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