松下電器産業は「2005 International CES」(米国ラスベガス)で、ホールの南北をぶち抜く巨大なブースを構えている。米国ニーズを意識して、大型のプラズマTVやリアプロ、HD映像体験コーナー、車載オーディオなどが大きな面積を占めているが、最も注目を浴びているのは、再生専用Blu-ray Disc(BD-ROM)専用プレーヤーだ。
国内で発売済みのBDレコーダー「DMR-E700BD」をベースにした再生専用機でMPEG-2 TSの再生デモを行っているほか、「商品化を意識した」(同社)ホワイトボディの薄型プレーヤー試作機を展示している。
プレーヤーの価格や発売日については未定としながらも、BD-ROM規格が固まり次第商品化したい考え。「2005年末、1000ドルというのは一つの目安にはなる」(説明員)。東芝はHD DVDプレーヤーを2005年末に1000ドルで発売する計画を明らかにしている(関連記事参照)。
プレーヤーは、日本よりも米国で人気が高まるかもしれない。「米国では再生専用のDVDプレーヤーが(DVDレコーダー人気の高い)日本よりもよく売れている。BD-ROM再生専用機も、米国に投入する価値はあるだろう」(説明員)。
PC向けには、5インチベイ内蔵型のBD&DVD Multiドライブ、ノートPC向けの薄型BD&DVD Multiドライブを参考展示。BD、DVD用にそれぞれ2レンズを搭載した光ピックアップも展示している。
DVDレコーダーも米国向け新製品を展示している。全機種でDVD-R/RAMに加え、DVD+Rへの記録に対応したのが特徴だ。同社はCESのプレスイベントで米Hewlett-Packardとの提携を発表、DVD機器を+Rに対応させることを明言している(関連記事参照)。
高速電力線通信(PLC)や同軸ケーブルを使ってHD映像を送受信するホームネットワークのデモも行っている。家庭内に既設のケーブルが利用できるため、ホームネットワーク用ケーブルを新設する必要がない。PLCは最大170Mbps、同軸ケーブルは最大250Mbpsの通信が可能だ。
このほか、HD映像をプラズマTVやプロジェクターなどで体験できるブースを4カ所設置し、HDの高画質をアピールしていた。デジタルカメラやDVカメラの手振れ補正機能もデモ展示。体験コーナーで補正機能を試す人も多く見られた。
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