Appleのハードウェアマーケティング担当副社長グレッグ・ジョズウィアック氏は、同社はiPod shuffleにディスプレイとナビゲーションインタフェースを搭載することを検討したが、満足のいくシステムを考え出せなかったと認めた。
同氏はMacworldで次のように語った。「ユーザーが多くの操作をしなければならないフラッシュプレーヤーはたくさんある。われわれはもっとシンプルにしたかった。iPod shuffleへのディスプレイ搭載も検討したが、小さな画面に満足できなかった」
「コンシューマーが小さな画面でのインタフェース操作に苦しむようなものは作りたくなかった」(同氏)
Appleはその代わりに、フラッシュプレーヤーはどうあるべきかというアイデアに取り組んだ。そこで出てきたのが「シャッフル」だ。ジョズウィアック氏は「ルールを変えようと思った。それを後押ししたのが、既存のiPodのシャッフル機能がいかに人気があるか分かったことだ。この機能はiPodユーザーが音楽を聴く方法として、最も人気がある」と説明した。
「また、人々が新しい音楽を手持ちのデバイスに加えるのを面倒に思っていることも分かった。彼らは結局、フラッシュプレーヤーに同じ曲を入れっぱなしにしている。ボタン1つで簡単に曲をアップデートできるようにしたかった」(同氏)
Appleは市場リーダーを目指してこの新市場に飛び込んだ。「われわれはリーダーの価格設定で、この市場に攻勢を仕掛けた。ほかよりも安い価格で容量を2倍にした」と同氏は語った。
iPod shuffleはHDD搭載iPodよりも楽曲のアップデートに時間がかかる点が指摘されている。ジョズウィアック氏は、これはUSBインタフェースのせいではなく、フラッシュメモリがHDDより遅いからだと説明した。
同氏は、最近iPodの需要に応えるのが難しくなっている点に触れ、冗談を飛ばした。「たくさんのiPodを作るためにベストを尽くすが、需要を予測しようとすることから手を引いてしまった。顧客は相変わらずわれわれを驚かせてくれている――良い方法でね」
iPod shuffleがほかのiPodから顧客を奪うとは同氏は考えていない。同氏はiPod miniを引き合いに出し、次のように語った。「iPod miniを立ち上げたときに、皆『これはiPodから顧客を奪う』と言った。しかし、そうはならなかった。これらは別個の製品だ。iPod shuffleは異なる製品であり、iPodを違う市場、通常版のiPodを買う余裕のない人たちへともたらすだろう」
iPod shuffleをスタンダードな白のみとした決定について、ジョズウィアック氏は次のように弁護した。「白はiPodのテーマカラーだ。白はiPodを定義するものであり、実際にこのカテゴリーを定義している」
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