有名レストランで食事がしたいけれど、地名や料理でネット検索しても、どこが有名か分からない――こんな悩みに答えるのが、「店舗情報検索エージェント実験(グルメ版)」だ。店舗名や料理ジャンル、駅名などで店舗を検索すれば、検索結果にネット上の「有名度」を併記。各店舗の特徴を表すキーワードを、ネット記事やBlogなどから自動抽出して一覧表示してくれる。
「goo」を運営するNTTレゾナントと東京大学生産技術研究所が共同開発し、1月27日に「gooラボ」で公開した。半年間公開実験を行って機能などを評価し、商用化につなげる。
店舗名や料理ジャンル、住所や駅名を入力すると、条件に合った店舗を一覧表示し、有名度を5段階で表す。店舗データは、全国6万店をカバーする「gooグルメ」から抽出。有名度を計算するアルゴリズムは、東大生研が昨年3月に開発した「ウワササーチ」を採用した。該当店舗に言及しているWebサイトの数や情報量、信頼度(掲載電話番号が正しいかどうかなど)などを独自の評価基準で数値化する仕組みで、客観的な評価が可能だとしている。
検索結果画面で店舗名をクリックすれば、店舗の住所や電話番号、地図を表示。加えて、店舗について言及しているWebサイトに頻出の単語を「注目ワード」として表示する。注目ワードを多く含むWebサイトも一覧表示し、料理の評価や割引情報を自動抽出して掲載する。情報が役立ったかどうかユーザーが5段階評価できる仕組みも備えた。
「和食」「中華・アジアン」「ラーメン」などジャンルごと、「関東」「関西」「甲信越」などエリアごとに、有名度順に表示するランキング機能も備えた。
東大生研戦略情報融合国際研究センター助手の相良毅工学博士は「従来型の検索の多くは、キーワードの選定が難しく、検索結果も多すぎて全部は見られない」と指摘。便利に検索するには、独自の指標でWebサイトを評価し直す必要があるとした。
NTTレゾナントは、同技術を宿泊施設検索にも活用するなど、対応ジャンルを増やす計画だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR