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富士通、液晶デバイス事業をシャープへ譲渡

» 2005年02月07日 22時55分 公開
[ITmedia]

 富士通は2月7日、同社の液晶デバイス事業をシャープに譲渡することで基本合意したことを明らかにした。富士通は子会社の富士通ディスプレイテクノロジーズ(FDTC)が持つ液晶デバイスの開発・製造・販売に関する事業、およびFDTCの事業に関連する富士通研究所(FJL)の研究開発施設をシャープに譲渡する。

 富士通は、PC用ディスプレイ向けを中心に液晶デバイス事業を展開していたが、「この市場においてトップの実力をもつシャープに譲渡することで、液晶デバイス事業の一層の発展を図ることが最適である」(富士通)との結論に至ったという。

 一方のシャープは、今回の合意によってFDTCの生産拠点である米子工場と従業員、FDTC事業に関連するFJLの従業員、および富士通グループの液晶デバイス事業に関連する知的財産権を継承する予定だ。同社の亀山第1工場、三重工場に米子工場をくわえ、中小型液晶の開発・生産能力を拡大するとしている。

 両社は今後、譲渡に関する具体的な条件について協議を行い、2005年3月を目処に正式契約を締結する予定だ。

フラットパネルディスプレイ製造装置事業も譲渡

 また富士通は同日、子会社の富士通ヴィエルエスアイ(富士通VLSI)が手がけるフラットパネルディスプレイ製造装置事業を、製造装置専業メーカーのアルバックに譲渡することも発表した。富士通VLSI設備事業部(岐阜事業所内)の液晶滴下注入装置、エッチング/アッシング装置、PDP点灯試験装置等にかかわる開発/製造/販売事業を4月1日付けで営業譲渡する予定だ。

 「液晶を含むディスプレイ関連事業は、市場競争が激化する一方、未だ技術の変革期にあり、液晶関連装置事業の競争力を向上させていくためには、設備装置専業メーカーと同様な大型の開発投資を継続していく必要がある。さらなる発展をめざすために、設備装置専業メーカーへ営業譲渡するのが最良の選択と判断した」(富士通)。

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