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日テレ「放送と通信の融合」へソニー系AIIに出資

» 2005年04月01日 14時49分 公開
[ITmedia]

 日本テレビ放送網グループは4月1日、ソニー傘下のブロードバンドコンテンツ配信会社AIIに資本参加すると発表した。AIIのプラットフォームを活用し、TV番組の有料ブロードバンド配信を始める。日テレは「放送コンテンツをPCで視聴するライフスタイルが定着しつつある」とし、AIIとの提携を通じてブロードバンド事業に本腰を入れる。

 AIIが4月15日付けで実施する総額8億5400万円の第三者割当増資のうち、日テレとネット事業子会社フォアキャスト・コミュニケーションズの2社で4億1300万円を引き受け、議決権の5.58%を取得。ソニー、東京急行電鉄、関西電力に次ぐ第4位株主となる。第三者割当増資の残りはソニーとSMBCキャピタルが引き受ける。

 日テレはAIIの動画コンテンツ配信基盤や課金システムを活用し、日テレのドラマやバラエティ、ニュース番組などを有料でブロードバンド配信する計画だ。フォアキャストとも連携して「新しい放送・通信融合サービスを実施する」としている。

 開始時期は「著作権管理のプラットフォームが固まり次第」(同社メディア戦略局メディア戦略部)。同社とNTTグループなどが出資するコンテンツサービス企業・B-BATと連携し、不正コピー防止システムや出演者への利益配分システムなどを確立した上で配信を始める。「TV番組はアニメや映画と違って複数の権利者が複雑に絡み合うため、利益配分が難しい」(同)が、早期の配信開始に向けて準備を進める。

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