パナソニックマーケティング本部は4月6日、デジタルハイビジョンTV「VIERA」9製品を一挙にリリースした。従来通り、37V型以上の大画面はプラズマ、32V型以下は液晶と切り分け、3つのシリーズをラインアップしている。いずれも5月1日に発売する予定だ。
同社パナソニックマーケティング本部長の牛丸俊三氏によると、プラズマ新シリーズのコンセプトは「“映画”を高画質で鑑賞すること」。パネルから半導体まで自社生産している強みを活かし、PDPと独自の映像処理回路「PEAKS」(Picture Enhancement Accelerator with Kinetic System)の両面から、映画の視聴に適した“画作り”を行っているのが特徴だ。
「映画は、多大な予算と労力をかけて作られる、いわばコンテンツの最高峰だ。一方、幅広い色再現性と自発光素子の特徴である追従性の高さといったプラズマのメリットは、アクション映画など動きの激しいものにも適している。視野角の広さを活かし、家族で映画を楽しんでほしい」。
型番 | TH-50PX500 | TH-42PX500 | TH-37PX500 |
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概要 | PDP☆3☆ | ||
画素数 | 1366×768 | 1024×768 | 1024×720 |
画面サイズ | 50V型 | 42V型 | 37V型 |
市場予想価格 | 65万円前後 | 50万円前後 | 40万円前後 |
発売日 | 5月1日☆3☆ | ||
画作りのポイントは、「白はより白く」「階調表現の改善」「黒の微妙な差をしっかりと表現する」の3つ。まず、プラズマパネルの材料改善と開口率向上により発光効率を約15%向上させた。前面保護ガラスには、従来よりも光の透過率を抑えた「ディープブラックフィルター」を重ね、明るい場所での映り込みを押さえている。
PDPの駆動制御は新たに開発した。これと従来モデルから受け継いだ14bitデジタル信号処理により、「シネマモード」使用時なら、従来製品と比較して「中間〜明部の階調性が約30%向上している」という。コントラスト比は3000:1。「細かな質感や感情表現が求められる場面でも、階調不足によるノイズや黒つぶれを防ぎ、細部まで滑らかに表現できる」。
チューナーは、デジタル3波対応チューナーとアナログチューナーをそれぞれ2つ搭載している。これは、2011年のアナログ停波に備えた措置だ。片方のチューナーを録画機に接続しておけば、アナログチューナーしか搭載してない録画機でもデジタル放送の裏番組録画が行える。
ユニークなのは、BS/CS/地上の各デジタル放送とアナログ放送を任意に組み合わせた“2画面視聴”が可能になったこと。ワイド画面を2つに分割し、放送を跨いで2番組を同時に視聴できる。さらに、データ放送や同社のテレビ向けWebサービス「Tナビ」の混在表示も可能。デジタル放送のスポーツ中継を見ながら、横のTナビ画面に選手のデータを表示するといった使い方ができる。
EPGは、従来モデルと同様、3/5/7/9チャンネルぶんの表示切り替えに対応し、最大8日間の番組表を一覧表示できる。また、普段見ている番組のジャンルや出演者などをテレビが学習し、EPGを表示したとき、「おすすめ番組」に「★」マークを自動表示してくれる「インテリジェントテレビ番組ガイド」を搭載。ユーザーがキーワードを登録してカスタマイズしておくと、番組検索の精度が向上する。
SDカードスロットは、デジカメ撮影したJPEG画像を再生できるほか、テレビ番組のMPEG-4(SD動画)録画にも対応する。録画した番組は、「D-Snap」や対応する携帯電話で再生可能だ。このほか、松下のプリンタ「KX-PG1」を接続して写真やTナビ画面を印刷できるプリント機能なども備えている。
接続端子は、HDMI×1系統、D4端子×4系統、S2入力3系統を含む4系統のビデオ入力、モニター出力、2系統のi.LINK端子、光オーディオ出力など。パソコン接続用のD-Sub15ピンも用意した。
液晶ラインの上位モデル「LX500」シリーズは、液晶テレビの弱点である“応答性”に着目した製品だ。「フレームクリエーション」と「バックライトスキャン」という2つの技術を用い、液晶テレビの弱点といわれる動画の残像を半減させた。
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