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「2005年は“改善”の年」――Moraプロデューサーが語る音楽配信への期待(後編)インタビュー(1/2 ページ)

» 2005年04月14日 22時32分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 「iTunes Music Storeが参入すれば日本の音楽配信はより活性化するはずだ。早く登場してもらいたい」というレーベルゲートの赤坂雄治氏。しかし、現在は「着うた」のヒットに代表されるように、日本では携帯電話向けサービスの方が盛んという現状もある。

photo レーベルゲート EMD企画部 プロモーションチーム プロデューサーの赤坂雄治氏

 デジタルオーディオプレーヤーの市場が拡大しても、「曲をダウンロードするのは携帯電話、CDからリッピングした曲を持ち運ぶのはデジタルオーディオプレーヤー」というスタイルが定着してしまっては、PC向け配信サービスの拡大は見込めない。どのようにPCでの音楽配信へユーザーを誘導するのか?

「着うた」のヒットをどう見るか――PC向けにはまず体験してもらうこと

 携帯電話向けの音楽配信サービスは、2005年4月6日にはauの「着うたフル」の累計ダウンロード数が500万曲を突破するなど好調に推移している。着うたフルは2004年11月19日に開始され、2005年1月5日には100万ダウンロードを達成したのち、3〜4月で200万ダウンロードを上積みし、500万曲を達成した。着うたフルの対応サイト数は現在24サイトで、対応楽曲は、約2万2000曲となっている。

 「携帯電話向けサービスが好調であることは知っていますが、市場が違うと認識しています。PCと連携するタイプの携帯電話はとにかく、着信メロディ的なサービスについては私たちの領域ではないと考えています。携帯電話がどのように進化していくか分かりませんが、OpenMGやWindows Mediaが着信サービスに対応していない以上、私たちのビジネス領域にはマッチしないと思います」

 携帯電話はダウンロード(入手)と試聴(体験)が一体化しているから利便性が高いわけだが、PC向けサービスの場合はその2つが分離しているからこそ、DRMの設定次第ではより柔軟性の高い運用が可能になる。以前はダウンロードしたPCでしか音楽を楽しめなかったが、現在ではポータブルプレーヤーへ持ち出すことはもちろん、多くの楽曲がCDへ保存することも可能になっている。“DRMの柔軟性をより高める”という方向性は検討されているのだろうか。

 「サブスクリプション(定額制)サービスの可能性などは良く聞かれますが、レンタルサービスが普及している日本でそうしたサービスを提供するには、よほど準備を入念にしていないと難しいのではないかと思います」

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