パイオニアが2005年のDVDレコーダー春モデルとして投入したのは、「DVR-530H/555H」の2製品。5xx番台の普及モデルにあたるが、レコーダブルDVDドライブ老舗の同社の最新モデルらしく、DVD-R DL対応、DVD-Rへの書き込み速度が最大12倍速(PC表記)と、ダビング機能はまさに“最先端”のスペックだ。
今回試用したのは、下位モデルとなる「DVR-530H」。普及モデルの下位機種とはいえ、200GバイトのHDDを内蔵し、新しい長時間録画モードなら、HDDに最大532時間、DVD-R/RWには最大13時間、DVD-R DLには最大24時間の録画(ダビング)が可能になった。またDV端子も備えており、DVカメラからのダビングも簡単に行える。なお、「DVD-555H」が備えるUSB端子やゴーストリダクションチューナーは省略されている。
DVD-RAMの再生に対応したのも新しい。カートリッジには非対応だが(カートリッジから取り出す必要がある)、DVDレコーダーを“買い増し”する場合などには大きなポイントとなりそうだ。また、筆者が確認した限り、録画済みDVD-RAMの内容をDVR-530HのHDDへ高速ダビングすることも可能だった。ただし、その際は音声フォーマットがAC3である必要があるようで、PCでダビングしたDVD-RAM(音声がMPEG1-Layer2)からの高速ダビングは不可。再エンコードしながらの等速ダビングになった。
外観は、厚さ59ミリとスリム。さらに奥行きが273ミリと極めて短いのも特徴的だ。冷却ファンもケース内に埋め込まれており、設置面積はかなり小さい。奥行きが短い製品としては、DIGAの「DMR-E85H」(274ミリ)があったが、後継モデルの「DMR-EH50/60」では350.5ミリと再び大型化したため、現行のHDD+DVDレコーダーとしては、もっともコンパクトな製品ということになりそうだ。
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