「チャイナP&E」は、中国最大規模のカメラ博覧会だ。正式名称を「第8届中国国際照相机械影像器材与技術博覧会(2005 China International Photograph & Electrical Imaging Machinery And Technology Fair)」といい、日本語に訳すと「第8回中国国際カメラ撮影機材と技術博覧会」という感じになるだろう。
いわば“中国版フォトエキスポ”である。中国機械工業連合会、中国撮影家協会などのカメラ関連の業界団体が中心となって主催し、1998年から年1回のペースで行われている。昨年の第7回には国内外から200近くもの企業が参加した。出展企業の数では、日本のフォトイメージングエキスポを上回る。
しかし今回は、当初出展すると報じられていたオリンパス、カシオ計算機、キヤノン、コニカミノルタ、三洋電機、ニコンなどが参加を見合わせたため、少しさびしい展示になってしまった。反日デモや不買運動の影響であることは言うまでもない。
主催者側は安全を保証する旨を通告するなど、日系企業の参加辞退を防ぐ努力をしたが、その甲斐はなかった。これまで積極的に中国進出を図りながら、反発を受けたとたんに腰が引けるのは少々だらしないとか、中国は中国でせっかくの国際博覧会の規模が縮小したのは自業自得だとか、私個人としての思いはいろいろある。だが、それを述べる場ではないので話を先に進めよう。
数少ない日系企業として参加したカメラやレンズの主要なメーカーは、シグマ(適馬株式会社)、ソニー(索尼公司)、タムロン(騰龍光学佛山有限公司)、富士写真フイルム(富士膠片中国投資有限公司)などだ(カッコ内は現地法人名)。
ただし、これら参加した日系企業の製品に関して、この会場で初公開となるものは特に見当たらなかった。そこで今回のレポートは、日本では紹介されることが少ない、韓国や中国、台湾のデジカメを中心にレポートしたいと思う。いずれも日本で発売する可能性は低いが、中国旅行のお土産として買うのも一興だ。
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