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ニュートラルな画質と豊富な入出力端子が魅力――日本ビクター「LT-26LC60」特集:夏ボで狙いたい液晶テレビ(3/4 ページ)

» 2005年06月09日 17時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 ちょっと気になるのは、画面サイズの変更ボタンがカバーの下にあることだろうか。既に地上波デジタル放送のエリア内で、視聴のほとんどがデジタル放送という人は問題ないだろうが、アナログ放送を見る機会の多い人は、画面サイズの変更を頻繁に行うはず。カバーの下に隠してしまうのは時期尚早のような気がする。

photo 画面サイズはSD映像では5通り、HD映像では3通りが選択可能
photo HD映像としてアップコンバートされて放送されている4:3映像も、画面一般に拡大して視聴できる

 チャンネルの切り換えは、アップダウンボタンのほか、10キーによるダイレクト選局が可能だ。放送波の切り換えは、地上波アナログ/デジタル、BS/CSデジタルにそれぞれ専用ボタンが設けられている。外部入力は「入力切替」ボタンを押す度にローテーションするタイプだが、放送波のボタンを押せば内蔵チューナーの映像にはすぐ切り替わる。

 チャンネル切り換えは、地上デジタル放送で約2.5秒とちょっと遅めだ。地上波アナログ放送ではほとんどタイムラグを感じないものの、外部入力も似たような感じ。デジタル放送でもチャンネルをどんどん切り替えるザッピング派には向かないかもしれない。

 EPGは、地上波アナログ放送までカバーするが、「Gガイド」をBSデジタルの放送波で受信するタイプだ。このため、BSデジタル放送を受信できる環境でないと地上波アナログ放送のEPGが利用できない点に注意したい。

photo EPGは3/5/7/9列表示を切り換え可能
photo Gガイドも採用している関係か、番組表で画面全体を使っていない

PC接続は映像再生向けにはD端子、HDMI接続ともに良好

 ITmediaライフスタイルの読者なら、PCとの接続も考慮して製品を選ぶケースも少なくないだろう。この観点でLT-26LC60のインタフェースを見ると、D端子(もしくはコンポーネント)、HDMI、RGB接続と、選択肢は豊富だ。

 検証には、DVI出力にくわえ、コンポーネント出力のトランスミッタをサポートするPCI-Express世代のビデオカードを用いた。米ATIの「X600」チップを搭載したビデオカードと、nVIDIA「Geforce 6600」採用のビデオカードだ。

 D端子の色差信号による接続では、パネル解像度にもっと近い1280×720ピクセル(または720P)の表示が正常に行えた。縦がドット ツー ドットになるはずの1280×768ピクセルも試してみたが、スケーラーの関係か、細かく上下にぶれるような表示になってしまう。ビデオカード側で1080i出力の設定を行うと、こちらも問題なく表示されたものの、パネル解像度の方が大幅に足りなくなるので、映像再生以外にはあまりお勧めできない。

 DVI-HDMI変換ケーブルを使った接続も問題なかった。こちらもパネル解像度に近い1280×768ピクセルの表示になった。ただし、D端子でもHDMIでも、基本的にはオーバースキャン表示となるため、純粋にPCモニターとして利用するのはちょっと辛そうだ。

 D端子およびHDMI端子接続で気になったのは、DVDビデオの再生に関しては、PCのソフトウェアDVDプレーヤーを使用したほうがジャギーが目立たず、良好な画質を得られたことだ。LT-26LC60側でアップスケールする設定にして専用DVDプレーヤーと比較してみたが、どうみてもPCで再生したほうが滑らか。トータルの画質も悪くない。PCのソフトウェアDVDプレーヤーの場合、高精細なPCモニターの再生を前提にしていたり、今時のPCならあり余るCPUパワーが使えるなど、アップスケーリング時の補完処理に有利な点が多いためだろう。

 一方のRGB入力は、旧モデル同様、VGA(640×480ピクセル)とXGA(1024×768ピクセル)のみの対応のようだ。こちらはオーバースキャン表示にはならないものの、D端子やHDMI接続で表示できた1280×720ピクセル表示はできなかった。基本的におまけ機能と思ったほうがいいかもしれない。

テレビ、情報端末としての機能も充実

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